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通しダイアフラムの板厚【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、通しダイアフラムの板厚について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

通しダイアフラム形式の柱と梁の仕口において、ダイアフラムと梁フランジとの突合せ溶接の食い違いを避けるために、ダイアフラムの板厚を梁フランジの板厚に比べて厚くした。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


ダイアフラム

ダイアフラム「鉄骨造の柱と大梁の接合部を一体化するための鋼板」なんだ。下図の黄土色の部分がダイアフラムだよ。
下図のように、梁はダイアフラムの板厚の中で突合せ溶接して一体化、柱はダイアフラムの面に突合せ溶接して一体化する!

通しダイアフラム
通しダイアフラム

なんでダイアフラムが必要か理由は簡単だ!
ダイアフラム無しで柱と梁を一体化すると、梁に作用する力により鋼管が変形する。

ダイアフラムが必要か理由
ダイアフラムが必要か理由

通常、鉄骨造の柱は鋼管を使うことが多い。
鋼管は箱形の断面だから中は何もない!トイレットペーパーの芯をイメージするといいかな。
だから、大きな力が作用すると局部的にグニャっと変形するんだ。
それを防ぐためにダイアフラムが必要になるってことだね。

ダイアフラムの種類

ダイアフラムの接合方法は3種類ある。
その中で最も一般的な方法が「通しダイアフラム形式」なんだ。

通しダイアフラム
通しダイアフラム

名称の通り、柱よりもダイアフラムを優先して通した(ダイアフラムが通っている)形式だね。

その他にも打ちダイアフラム形式、外ダイアフラム形式があるんだ。

内ダイアフラム
内ダイアフラム


外ダイアフラム
外ダイアフラム

ダイアフラムの板厚

ダイアフラムは、柱と梁を一体化する接合材だから、ダイアフラムが壊れたら大変だね。
ダイアフラムが機能しなくなった途端、柱と梁はバラバラになるからね。

だから、ダイアフラムの強度、耐力は「柱、梁より強く」する。
梁より強くしたいから、ダイアフラムの厚み、強度は梁のフランジ厚より大きくするよ。

具体的には、ダイアフラムの板厚は梁のフランジ厚の2回り以上大きくすれば良いことになっている。

例えば、梁フランジ厚が16mmなら、ダイアフラムの厚みは22mmです(16mm⇒19mm⇒22mm)とするんだ!

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • ダイアフラム「鉄骨造の柱と大梁の接合部を一体化するための鋼板」

  • ダイアフラムが壊れたら柱と梁がバラバラになるので、ダイアフラムは「柱、梁より強く」する

  • よって、ダイアフラムの板厚は梁のフランジ厚より大きくする

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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