鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震改修の方法【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は、鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震改修の方法について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震改修において、耐力の向上を図る方法には「壁を厚くする方法」「壁を増設する方法」「鉄骨造の筋交いを増設する方法」等がある。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震改修の方法
既存建築物の耐震改修は、新築の建物を構造設計するよりも気を使うものなんだ。
ゼロ所長も何度も耐震改修を経験したけど、耐震改修の方が頭を使うポイントが多いんだよね。
というのも、耐震改修する場合、建物の耐力が足らないからといって「自由に構造部材を設置することはできない」んだ。
なぜなら既存建物は現在でも使用していることが多いから、建物の使用に支障が無いよう設計しないといけない。たとえば、
業務をストップするわけにはいかないから、現在の建物を利用したまま耐震改修して欲しい
開口(窓など)はそのままにしたい
現状のデザインを大幅に変えないようにしたい
こんなかんじだね。
「現状の建物を使用しているからこそ」の要望が次々と出てくるものだね・・・。
そういった条件をクリアしつつ、当然、耐震性も問題ないものにしていくのが耐震改修の醍醐味なんだ。
さて、既存建築物の耐力が足らない場合、耐力を増やす方法として
壁を厚くする方法
壁を増設する方法
鉄骨造の筋交いを増設する方法
がある。
壁を厚くする方法
「壁を厚くする方法」は、元ある耐震壁の厚みを増やすことだよ。
元の耐震壁がt=100mmだとしたら、t=200mmに増やすような方法だね。
厚みを増やすので、当然、建物の耐力が向上する。
壁を増設する方法
壁を増設する方法は、元々壁が無かった箇所に壁を増設することなんだ。
使用している通路をふさがないよう、使用性に注意したいね。
開口を閉塞する方法
ちなみに、開口を閉塞する方法というのもある。
要するに開口を無くしてしまうわけだね。
開口をなくして「目くらの壁(耐震壁)」にすれば、建物の耐力が向上するってことだ。
風通しは悪くなるけど構造的には手っ取り早い方法でもあるね。
鉄骨造の筋交いを増設する方法
鉄骨造の筋交いを増設する方法もよく使う。
建物の外側から設置できるので、工事中も建物を使用できるメリットがあるからね。
その代わり窓からブレースが見えてしまうので景色は悪くなるけど、開口閉塞するよりマシかな。
建物の外からブレースが見えるので、この補強方法を見ることも多いね。
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
鉄筋コンクリート構造の既存建築物の耐震改修の方法には主に3つある
既存建築物の耐震改修は、新築の建物を構造設計するよりも気を使うもの
既存建物は現在でも使用していることが多いから、建物の使用に支障が無いよう設計しないといけない
こんなかんじで問題を解けるよ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。
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