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軟弱地盤で支持地盤が深い場合の基礎工法【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は軟弱地盤で支持地盤が深い場合の基礎工法について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

軟弱地盤において良好な支持地盤が深く、支持杭基礎工法によると極端に費用が高くなる場合、地盤改良又は摩擦杭を用いることを検討する。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


軟弱地盤で支持地盤が深い場合の基礎工法

構造的な合理性からいえば、安全性は高ければ高いほどいいのよね!
だけど、安全性を高めれば高めるほど、経済的な合理性から遠ざかっていくんだ。

これは構造に限らず、一般の消費でも同じことだね。
良い(質の良い)物は高いので、それを購入するかどうか財布の中を見て決める必要がある。


建築物についても、誰しもが良い物をつくりたい・・・、だけど少しでもコストは減らしたいはずだね(膨大なコストがかかるからだ)。

以上のように、構造的合理性と経済的合理性は両立しないことが多いといえるね。


さて、地盤の表層が軟弱地盤で、建物の重さを支えられないとする。
支持地盤は地表から数十メートルも下にある場合、杭の長さは数十メートルになるね。

構造的には、支持地盤まで杭を到達させれば安心だ。

これも答えの1つ。支持地盤に杭を到達させれば、杭の支持力は大きな値がとれる

一方で、杭が長くなるほど材料、施工などのコストが高くなる。ただ支持地盤に杭を到達させるとことで、支持力は大きくなり「杭の本数は減らすこと」ができるね。

もう1つの答えは摩擦杭を採用することだ。
摩擦杭は明確な支持層を必要としない。

名前の通り、杭表面と杭表面に接する地盤との摩擦抵抗力により建物の重さを支えるからだね。

摩擦抵抗力は杭の長さが長いほど大きくなるよ。

摩擦杭
摩擦杭

ただ杭は支持層に到達しなくてもいいから、建物の重さを支えるだけに必要な長さを設定するんだ。

一般に摩擦杭とすれば杭の長さは短くなる。ただ杭1本当たりの支持力は摩擦杭の方が小さくなるから、杭本数は増えるよね。

また、摩擦杭の弱点は液状化だね。
地盤が液状化すると、摩擦抵抗力は期待できない。

土の中に割り箸をさすと自立するけど、水の中に割り箸をさしても自立しないことをイメージすればわかりやすいかな。
よって、液状化地盤では摩擦杭の採用は除外するのが一般的だね。


以上のように

  • 支持杭

  • 摩擦杭

の両方について、構造および経済の両面から合理性を検討するんだ。
基礎はコストのかかる工事だから、必ず色々な工法を比較検討しよう。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 構造的合理性と経済的合理性は両立しないことが多い

  • 支持杭の場合、支持地盤に杭を到達させるとことで、支持力は大きくなり「杭の本数は減らすこと」ができる

  • 摩擦杭とすれば杭の長さは短くなる。ただ杭1本当たりの支持力は摩擦杭の方が小さくなるから、杭本数は増える

  • 支持杭、摩擦杭の両方について、構造および経済の両面から合理性を検討する

こんなかんじで問題を解けるよ。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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