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高さ方向の剛性や耐力が不連続な構造の設計【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は、高さ方向の剛性や耐力が不連続な構造の設計について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

建築物の高さ方向の剛性や耐力の分布がやむを得ず不連続となる場合には、安易に耐力を割り増すのではなく、地震時の振動性状や崩壊過程を考慮して計画を進める。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


高さ方向の剛性や耐力の分布が不連続な場合

建物の剛性や耐力は、大まかにいえば部材の断面、長さ、本数、部材の接合状況などで決まるよ(その他にも要因はあるけど)。

よって「 建築物の高さ方向の剛性や、耐力の分布が不連続 」は、たとえば1階と2階で柱の太さが全然違う状態、などをイメージすると良いかもしれない。

不連続は、続きでなく、途中が切れていることだから、1階と2階で柱の太さが大きく違えば、それは不連続というわけだ。

1階の柱が大きくて2階の柱が小さいとすると、1階の剛性は大きく、2階の剛性は小さい。

だから剛性の分布は不連続となるわけだね。

図に示すピロティも剛性が不連続な構造の1つといえるね。

高さ方向の剛性や耐力の分布が不連続
高さ方向の剛性や耐力の分布が不連続な構造

たとえば、階ごとに剛性が極端に異なる場合、 剛性の小さい階に変形や損傷が集中するんだ。
だって剛性の小さい階は柔らかいからね。

このように階ごとに剛性や耐力が不連続な場合「 変形や壊れ方が階ごとに異なる 」訳だから、
単に耐力を割り増しただけでOKにするのではなくて、そもそもの構造計画(構造形式、構造部材の配置)などに問題ないか点検が必要だよ。

アンバランスなまま強くしても、結局はアンバランスなままということだ。
まずはバランスの悪い状態の振動性状や崩壊過程を考慮して、計画を見直しても良いかもね。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

  • 建物の剛性や耐力は、大まかにいえば柱や梁の断面、長さ、本数、接合状況などで決まる

  • アンバランスなまま耐力を強くしても、結局はアンバランスなまま

  • まずはバランスの悪い状態を見直すところから。

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。

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