積載荷重の低減と支える床の数【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は積載荷重の低減と支える床の数について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
事務室の柱の垂直荷重による圧縮力を計算する場合において、支える床の数に応じて積載荷重を低減できる。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
積載荷重
積載荷重は長期荷重(建物に常に作用する荷重)の1つだね。
積載荷重は、固定荷重と違って「重さ位置が固定されないが常に作用する」荷重なんだ。例えば、人や物品の重さのことだ。
居室に居る人の数、および、人の居る位置は固定されているわけでは無いよね。
また、居室の模様替えをするように、家具などの物品の位置、大きさなども変わる。
もしかするとパーティーをするから大人数を呼ぶかもしれないし、ほとんど1人で部屋を使うかもしれない。
ざっくばらんにいうと「よく分からない」から、積載荷重は重さや位置のバラツキや偏りを考慮して、実状と比較すると重めの(余裕をみた)荷重が設定されているってことだ。
積載荷重の低減と支える床の数
柱には床に作用する全荷重が圧縮力として作用する。
5階建ての、ある1階柱を考えると「屋上の屋根板、5階床、4階床、3階床、2階床」の固定荷重および積載荷重が作用する感じだね。
前述したように、積載荷重はバラツキや偏りを考慮して設定されているんだ。
一方で、5階建ての1階柱のように複数の床荷重が作用する場合、荷重のバラツキ・偏りの影響が低減されていく。
例えば「5階の居室は空席だけど、4階は満席、3階も満席、2階は空席」という状況があるでしょう。
このとき、2~5階の床を全体的にみれば比較的、荷重のバラツキ、位置の偏りは緩和されている、と考えられます。
そのため、元々重めに(余裕を見て)設定されている積載荷重を低減することが可能です。
令85条では積載荷重の低減係数が示されているよ。
ただし、低減できない居室もあるので注意しよう。
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
積載荷重は重さや位置のバラツキや偏りを考慮して、実状と比較すると重めの(余裕をみた)荷重が設定されている
複数の床荷重が作用する場合、荷重のバラツキ・偏りの影響が低減されていく
令85条では積載荷重の低減係数が示されているよ。ただし、低減できない居室もあるので注意しよう
こんなかんじで問題を解けるよ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。