鉄筋の継手の強さの考え方【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は、鉄筋の継手の強さの考え方について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
鉄筋の継手については、継手位置の存在応力によらず、母材の強度を伝達できる継手とした。
正解は・・・〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
鉄筋の継手の強さの考え方
鉄筋の継手は、鉄骨造でいうところの「鉄骨部材同士の接合部」と考えてみよう。
これは構造部材全てについて言えることだけど、基本的に
接合部は母材よりも強くする
なぜだろうか。
人間の身体で考えてみようね。
トレーニングで足を鍛えたとする。
足の筋肉がついてより速く走れるかもしれないね。
だけど、トレーニングのやり過ぎで足と上半身をつなぐ腰が壊れてしまっては、いくら足を鍛えても意味がないよね。
これと同じで、いくら母材を強くしたり母材を太くしても、接合部が弱ければ、接合部が先に壊れてしまい母材の強さを発揮できないんだ。
存在応力は、部材に存在する(生じる)応力のことだ。
部材(母材)そのものは存在応力について設計する。
生じる応力に対して必要な断面、強度となるような部材を選定する。
一方で接合部は、母材の強度を割増した値が接合部に作用すると考えて設計する。
これは大きな違いだね。
部材にはある存在応力を想定して設計するから、
接合部に生じる応力を母材の強度超えと想定しておけば「少なくとも、接合部が母材より先に壊れることはない」といえるんだ。
簡単に言うと、接合部では、母材よりかなり大きな応力を見積もって設計している、ということだね。
当然、より大きな応力で設計した部分の方が強くなる。
前述したように、鉄筋の継手とは、要するに接合部だから
鉄筋の継手については、継手位置の存在応力によらず、母材の強度を伝達できる継ぎ手
とするんだ!
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
接合部は母材よりも強くする
母材を強くしたり母材を太くしても、接合部が弱ければ、接合部が先に壊れてしまい母材の強さを発揮できない
母材の強度を割増した値が接合部に作用すると考えて設計する
接合部に生じる応力を母材の強度超えと想定しておけば「少なくとも、接合部が母材より先に壊れることはない」といえる
こんなかんじで問題を解けるよ。
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。