地震時における床スラブの役割【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は、地震時における床スラブの役割について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
鉄筋コンクリートの床スラブは、地震時に生じる面内せん断力に対する耐力 や剛性についても考慮が必要である。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
床スラブの役割
床スラブは人や物の重さを支える役割がある。
図にするとこんな感じだね。
人が歩くとき、物を置くとき床が傾いたりしないのは、スラブがしっかり支えてくれるからだ!
実はもう1つ床スラブには重要な役割がある!
それは地震時に地震力(水平力)を柱や壁へと伝えることなんだ。
簡単に解説しよう。
机の天板を手で押してみて。
力強く押すと机の脚が動いたと思う。考えてみると不思議だね。
なんで机の脚を押していないのに(机の天板を押した)、机の脚が動いたのだろうか?
答えは手で押す力(水平力)が「机の天板」を介して、机の脚に伝達されたからなんだ。
机の天板 ⇒ 床スラブ
手で押す力 ⇒ 地震力
と考えてほしい。
地震時には、床スラブに地震力が作用する。このとき床スラブには地震力による応力(面内せん断力)が生じるんだ。
よって、このせん断力に抵抗する耐力が必要だ。耐力が無ければ、床スラブが壊れてしまう。
さらに床スラブには「かたさ(剛性)」も必要。
かたさ(剛性)が無いと、床の変形が大きくなる。それでは、柱や壁に地震力を伝達できない!
余談だけど、床スラブには開口や吹き抜けが空くことも多い。
構造設計ではこれらの開口を考慮して、水平力が適切に伝達されるか確認するよ。
図を見て確認!
こんな感じだね。
実はこの水平力と床スラブの関係を90度回転させると・・・
水平力の作用する耐震壁の関係と変わらない!
そう考えれば、地震力に対して床スラブが抵抗する(力を伝達する)ことも、全然不思議じゃないよね。
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
床スラブは人や物の重さを支えること、地震時に地震力(水平力)を柱や壁へと伝える役割がある
机の天板と机の足の関係から実験すれば簡単にわかる
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。
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