構造特性係数Dsと靭性【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は構造特性係数と靭性について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
構造特性係数Dsは架構が靭性に富むほど大きくなる。
正解は・・・ ×となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
本音を言うとゼロ所長も難しいと思っているよ!
がんばって一緒に考えてみよう。
構造特性係数Ds
何が何やらさっぱりだね!
訳が分からない用語だよ。でも考えてみようか。
構造特性係数の読み方は、こうぞうとくせいけいすうだよ。まずは読み方を知っておかないとね。
構造特性係数を記号で表すとDsなんだ。だから構造設計の実務では「Ds(でぃーえす)」と言うことも多い!
構造特性係数が何を表すのか。
それは、構造物の壊れ方なんだ。実は 構造物の壊れ方に種類がある 。大まかにいうと、
1. 部材が十分に変形したあと壊れる
2. 部材の変形が小さく、急に壊れる
の2つ。イメージとしては
細身で弱そうだけど、何度もパンチを食らっても中々倒れないボクサー
ガッチリした体格で強そうだけど、弱点のパンチをもらうと一撃で倒れるボクサー
こんな感じかな。
2つの構造物の壊れ方は、あくまでも「タイプの違い」だから、良し悪しは無いよ。
ちなみに、構造物が十分に変形しても壊れない性質を「靭性(じんせい)」という。要するに、靭性=粘り強いことだ!
よし、ここで構造特性係数の意味を思い出してみよう。
構造特性係数は、構造物の壊れ方(これが構造特性というわけだ)を表す値だったね!
1に近い壊れ方の建物では、構造特性係数Dsの値は小さく なって、 2に近い壊れ方の建物では、Dsの値が大きく なるように設定されているんだ!
なぜそうなるのか。ここからはより専門的になるから詳細は下記を参考にして欲しいな!
まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
まずは1と2の壊れ方を比較して、どちらの方が粘り強いかイメージして欲しい。
これまで説明したように1の方が粘り強い、靭性のある壊れ方だよね!
ということは、靭性のある粘り強い建物ほどDsが「小さく」なるんだね!
つまる本問題は真逆のことが書いてあるので×なんだ。
構造特性係数Ds考え方の本質を理解していれば「明らかに間違い」だと判断できるよ!
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。