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帯筋に高強度鉄筋を使う理由【建築士試験】

こんにちは!ゼロ所長です。

今日は帯筋に高強度鉄筋を使う理由について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

柱の脆性破壊を防止するため、帯筋に高強度鉄筋を用いた。

正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。


脆性破壊

脆性破壊は、座屈やせん断破壊のように「粘り強さが無く、急に壊れるような」破壊だ。
前触れなく突然破壊するので危険な破壊形式だよ。

この脆性破壊が自分の身に降りかかることをイメージすれば、その危険性がよくわかるよ。
大地震が起きて柱が急に壊れたら、住んでいる人は逃げる間もなく潰されてしまうよね…。
だから部材の脆性破壊は危険なんだ。

帯筋に高強度鉄筋を使う理由はせん断耐力を大きくするため

ではどうすれば脆性破壊が起きないのだろうか。

これは脆性破壊の種類に応じて対処方法が変わるんだ。
たとえば、せん断破壊が起きてしまう部材は、要するに、せん断力に対する耐力(せん断耐力)を大きくしてやればいい。

そしてせん断耐力を大きくする方法は3つあるんだ。

  1. 部材断面を大きくする

  2. せん断補強筋を増やす

  3. せん断補強筋を高強度にする

どの方法を採用しても構わないけど、柱や梁の断面を変えると構造だけじゃなくて意匠や設備設計にも影響が大きくなるから、せん断補強筋を色々変えることも多い。

通常、せん断補強筋に用いる鉄筋は径D13でSD295Aという材質を使う。
この材質をより高い強度にすることで、せん断耐力も大きくなるんだ!

さらに高強度せん断補強筋は通常用いるせん断補強筋の材質の2~3倍の強度をもつ!
これはすごい。せん断耐力が足りない部材にはもってこいの鉄筋だ。

まとめ

よし。これまでの情報を元に整理しようか。

脆性破壊
 ⇒ 
粘り強さが無く、急に壊れるような破壊。せん断破壊も脆性破壊
  ⇒ せん断破壊を防止するには、せん断耐力を高める必要あり
   ⇒ せん断耐力を高めるにはせん断補強筋の強度を高める施策も有効
    ⇒ 高強度せん断補強筋を使えばせん断耐力向上、脆性破壊防止!

こんなかんじで問題を解けるよ!

参考

最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。


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