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建築構造用ステンレス鋼材の降伏点(一級-23年-学科4-問29)

こんにちは、ゼロ所長だよ!今回は、一級建築士試験の問題文を解説していくよ。

今日は建築構造用ステンレス鋼材の降伏点について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

一級-2023年-学科4-問29
建築構造用ステンレス鋼材SUS304Aは、降伏点が明確ではないので、0.1%オフセット耐力をもとに基準強度が定められている。

一級-2023年-学科4-問29

正解は・・・ ○となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。

少し専門的な話だけど、重要なポイントを押さえて試験対策に役立てよう!


答え

〇(正しい記述)

降伏点が明確に表れない高張力鋼なんかは、

ひずみが0.2%の時点での応力度(0.2%オフセット耐力)を基に基準強度を定めているんだ!

0.2%オフセット耐力
0.2%オフセット耐力

ステンレス鋼も同じく降伏点が明確に表れない材料のひとつで、0.1%オフセット耐力を基に基準強度が定められているんだ。

各用語の解説

各用語を解説していくよ

建築構造用ステンレス鋼材(SUS304A)

SUS304Aは、耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼で、建築構造用としても使用されるんだ。

ただし、一般的な鋼材と異なり、明確な降伏点が存在しないんだよ。

降伏点

降伏点とは、材料が弾性から塑性に移行する応力のことだね。

降伏点
降伏点

一般的な鋼材では明確な降伏点が存在するけれど、SUS304Aのようなステンレス鋼では明確な降伏点がないんだ。

0.1%オフセット耐力

降伏点が明確でない材料では、0.1%のひずみでの応力を「0.1%オフセット耐力」として基準強度を定めるんだ。

これは、0.1%のひずみでの応力を基準にしているから、材料の降伏特性を考慮した適切な強度設定ができるんだよ。

基準強度

基準強度は、設計時に使用する材料の強度の基準値だね。SUS304Aの場合、降伏点が明確でないため、0.1%オフセット耐力を基に基準強度が定められているんだ。

まとめ

これまでの解説内容を、ポイントごとに箇条書きで整理してみたよ!

  • 高張力鋼は0.2%オフセット耐力を基準に基準強度を決定!

  •  ステンレス鋼(SUS304A)は、0.1%オフセット耐力を基準にしている!

  • 降伏点が明確でない材料には、オフセット耐力を用いて強度を設定する!

  • SUS304Aは、耐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼で、建築構造用にも使用される!

参考

さらに深掘りしたい人のために、以下の参考記事をチェックしてみよう!

#一級建築士試験
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#二級建築士試験
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ゼロ所長【一級学科Ⅳ解説屋/建設業界研究】
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