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鋼材の材質と大梁、小梁の関係【建築士試験】
こんにちは!ゼロ所長です。
今日は鋼材の材質と大梁、小梁の関係について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。
ラーメン構造において、 柱及び梁にSN400B を用い、 小梁にSN400A を用いた。
正解は・・・ 〇となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。
一緒に考えてみよう。
ラーメン構造の特徴
ラーメン構造は、柱と梁の接合部をガッチリ固めて一体化して、変形を抑えた構造形式だね。
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見ての通り、柱と梁だけで成立する構造形式だから、かなり広々とした空間がとれるね。
窓や出入り口の位置を自由にとれるから、意匠屋さんにも好まれると思うよ。だって、こんなブレースが入っていたら窓入れられないよね!
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ラーメン構造の特徴で必ず覚えておきたいことは
柱と梁の接合部は一体化すること
なんだ。
そして、鋼構造の柱と梁の接合部を一体化する接合方法を剛接合という。
剛接合という用語もぜひ覚えて帰ってね。
柱と梁を剛接合とすれば、力で柱や梁が変形したとしても接合部は変形しないようになるよ。ラーメン構造の詳細は下記を読んで欲しい!
SN400B、SN400Aの特徴
SN400Bは建築構造用圧延鋼材の1つなんだ。
建築構造用圧延鋼材は、建築物用に規格化された鋼材のこと。
建築構造用圧延鋼材には下記の3つの種類があるよ。
SN400A
SN400B
SN400C
SN400Bは、鋼材の靭性(粘り強さ)が規格化されたた鋼材だね。
建築物は大地震でも崩壊しないように粘り強い建物を設計する。
そこで地震に抵抗する部材(※ここが重要)も粘り強い鋼材を使う必要があるんだ。
SN400Bの具体的な特徴とか難しい話は転載するね。
SN400Bは降伏比やシャルピー衝撃係数などが設定されています。また、下記の特徴があります。
・塑性設計を考慮した鋼材
・降伏比、シャルピー衝撃係数などの規定値あり
・その他、化学成分の規定値が設けられている
SN400Aも建築構造用圧延鋼材の1つだよ。
ただ、SN400Bと違う点がある。
それはSN400Aは粘り強さを規格化していない鋼材だということだね。
だから粘り強さが必要な部材にSN400Aを使うことはできない!
逆にいうと粘り強さが必要ない部材には、SN400Aを使っても良いことになるね!
詳細は下記を読んで欲しい!
小梁
小梁は床や屋根の荷重を支える梁部材だ。
小梁は大梁と大梁の間に設置して床や屋根を支える役目がある!
一方で、小梁は柱と接合するわけじゃないから、地震力を負担することは無いよ。
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まとめ
よし。これまでの情報を元に整理しようか。
ラーメン構造の柱及び梁 ⇒ 地震力に抵抗する ⇒ 粘り強さ必要 ⇒ SN400Bが適当
小梁 ⇒ 地震力に抵抗しない ⇒ 粘り強さ不要 ⇒ SN400AでOK
こんな感じで正答がわかるよ!
参考
最後に参考にした記事を掲載しておくね~。それでは~。
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