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柱材の座屈長さの設定

こんにちは、ゼロ所長だよ!今回は、一級建築士試験の問題文を解説していくよ。

今日は柱材の座屈長さの設定について考えるね。
こんな問題が出題されることがある。

床スラブが鉄筋コンクリート構造の建築物において、ラーメンの両方向に筋交いを設けて節点の水平移動を拘束したので、柱材の座屈長さを階高とした。

正解は・・・ ○となるのだけど、なぜだかわかる?
知識ゼロの人が読んだら意味不明の文章だね。

少し専門的な話だけど、重要なポイントを押さえて試験対策に役立てよう!


答え

〇(正しい記述)

座屈長さと拘束条件の関係

柱の座屈長さは、支点や接合部の拘束条件によって変化するよ!

柱の座屈長さ
柱の座屈長さ
  • より「かたく拘束」すると、座屈長さは短くなる

  • 拘束がゆるむと、座屈長さは長くなる

つまり、

  • 水平移動が拘束された場合 → 座屈長さは短くなる

  • 水平移動が拘束されない場合 → 座屈長さは大きくなる

これは直感的にも分かるよね!

座屈長さと「部材の支持条件(部材端部の境界条件)
座屈長さと「部材の支持条件(部材端部の境界条件)

座屈長さの設定

水平移動が拘束されている場合、柱の座屈長さが階高を超えることはないんだ。

水平移動が拘束されている場合の座屈長さ
水平移動が拘束されている場合の座屈長さ
水平移動が無い場合の座屈長さ
水平移動が無い場合の座屈長さ

つまり、座屈長さを計算しない場合は、座屈長さを階高(L)として扱ってOK!

各用語の解説と答えの根拠

各用語の解説をしてくよ。

床スラブとは?

床スラブは、鉄筋コンクリート造の建築物において、床を構成する部材のことだね。

スラブは建物の剛性を高め、水平剛性を確保する役割があるよ!

ラーメン構造とは?

ラーメン構造は、柱と梁を剛接合して、水平力(地震力や風圧)に曲げ剛性で抵抗する構造のことだね。

筋交いとは?

筋交いは、柱と柱の間に配置される斜めの部材で、軸力によって水平力に抵抗する構造要素だよ。

節点の水平移動拘束とは?

節点(柱と梁の交点)が水平に移動できないように固定されている状態を指すよ。

例えば、床スラブが強固な剛床とみなせる場合、節点の水平移動は拘束されるんだね。

柱材の座屈長さとは?

座屈長さは、柱が座屈するときの「有効な長さ」のことだよ。

一般的に、柱の両端が完全に固定されている場合、座屈長さは柱の実際の長さより短くなるんだ。

まとめ

これまでの解説内容を、ポイントごとに箇条書きで整理してみたよ!

  • 柱に筋交いが接合されていると、柱の変形は拘束される

  • 座屈長さは拘束条件によって変わり、拘束が強いほど短くなる!

  • 水平移動が拘束されていれば、座屈長さは階高以下に収まる

  • 座屈長さの精算を行わない場合、階高(L)を座屈長さとするのが一般的

参考

さらに深掘りしたい人のために、以下の参考記事をチェックしてみよう!

#一級建築士試験
#一級建築士学科試験
#二級建築士試験
#一級建築士試験独学
#一級建築士試験過去問
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