福祉って本当に私と関係ないの?
記事を読んでくださっているみなさま、こんにちは!ヒヨラーです🐤
前回の自己紹介は読んでいただけましたか?私たちがなぜゼロカラプロジェクトに参加しようと思ったのかや普段の私たちについて触れているので、ぜひそちらも読んでいただけるとうれしいです😊
さて、今回から数回にわたり、私たちの経験をもとに「身近な福祉」について触れていこうと思います!今回は、「学校での福祉」をテーマにしています。
「福祉は自分とは関係がないことだ」初めは私もそう思っていました。しかし、福祉の意味は幅広く、すごく身近にあるものでした。
このことに気づくことができ、福祉を”ジブンゴト”として捉えるようになりました。
私たちの記事を読んでくださっているみなさまも、これまでにあった日常の福祉を思い出してみてください🍀
もくじ
自分とは違う友達
福祉体験学習
「グレーゾーン」といわれる友達
まとめ
自分とは違う友達
あなたの学生時代を思い出してください。あなたのクラスに障がいを持っていたり、周りとうまくなじめていなかったりした友達はいませんでしたか?
私が身近な福祉に気づけるようになり、最初に思い出したのは、小学校、中学校で一緒だった障がいを持った友達でした。
その友達は、クラスの人とコミュニケーションをとることが難しかったり、みんなと同じペースで勉強をすることが難しかったりするため、特別支援学級で学習していました。怒ると周りのものを投げたり、周りにいる人を叩くこともありました。私はそれを見て、怖いという印象を受け、距離を置いていました。
ねこ沢さん、ならちゃん、みんちゃんとの四人での話し合いを通して、なぜ怒っていたんだろう?どのように接していけばよかったんだろう?上手にコミュニケーションをとることもできたんじゃない?と様々な疑問が出てきました。
「障がいを持っている」から「自分とは違う」と決めつけてしまうのではなく、普段、友達と接するのと同じように、自分とは違う部分を理解するということが出来たらよかったなと思いました。
福祉体験学習
私は中学生の頃、福祉体験学習を受けました。ここでは、その時の経験を話していこうと思います。
私の学校の福祉体験学習では、車いす体験と、高齢者疑似体験というものがありました。
車いす体験では、車いすに乗る側と車いすを押す側の両方を体験しました。
車いすに乗り坂道やでこぼこした道を通ると、とても不安定でした。
中には、ちょっとした段差に車いすが引っ掛かり、乗っていた人が前のめりで落ちてしまっている人もいました。
車いすを押してみると、とても重く、思っていたよりも小回りが利きません💦
すごく力が必要で、体験が終わった後、とても疲れたのを覚えています。
高齢者疑似体験では、用具を装着するととても体が重く、足が上がりにくかったのを覚えています。階段など、友達の支えがあっても普段のようにすいすいと登ることができませんでした。
また、視界もほとんど見えない状態でした。ぼんやりと何かがあるのが分かる程度で、人の顔を判断することがこんなに難しいことだとは思いませんでした。
実際に体験することで、私が勝手に「これくらいはできるだろう」と思っていたことがとても難しいことが分かりました。
福祉体験学習を振り返ることで、知らないまま決めつけてしまっていることがとても多いことに気づきました。
あなたにも、知らないまま決めつけてしまっていることはありませんでしたか?
「グレーゾーン」といわれる友達
ここでは、同じゼロカラプロジェクトメンバーで、就活チームで活動している大学三年生のみんちゃんの体験談を聞いていきます。
みんちゃんが通っていた学校は、全校生徒の人数が少なく、転校生が多かったそうです。転校生の中には、知的な発達に遅れはないけれど、学習面や行動面で何らかの困難を持っている、いわゆる「グレーゾーン」と判断される生徒も少なくなかったそうです。
※「グレーゾーン」と判断される子どもとは、知的な遅れがない、または、ごく軽度のもので、社会的、対人的、学力的、行動の適応などに何らかのつまずきが見られる子どもをさします。
🐤なぜみんちゃんの学校には「グレーゾーン」と言われる子どもたちが多く転校してきたんですか?
🏓私が通っていた学校が「小規模特認校制度」を導入していたからだと思います。
「特認校制度」とは、学区制度をとらず、「学区外の児童を受け入れる体制の整った学校」のことです。文部科学省、教育委員会と協力して積極的に学区外の児童を受け入れている学校のことを「特認校」と言います。
特に地方では少子高齢化が進み、統廃合が計画されるような学校があります。そのような学校が、地域の方の「子どもたちのために学校を残したい」「自分たちの母校を残したい」という思いなどによって、特認校制度を採り入れるケースがあります。
「小規模特認校制度」のメリットとしては、
①少人数のため、マンツーマンに近いかたちで授業ができ、生徒1人1人に合わせた教育ができること
②小中合同行事などの縦割りの交流が行えること
③地域の特色を生かし、自然体験や外国語体験などができること
などがあります。
小規模特認校である私の母校も自然に囲まれており、上記のようなメリットを活かした過ごしやすい環境づくりが行われていたため、「グレーゾーン」といわれる子どもたちが多く転校してきたんだと思います。
🐤みんちゃんのクラスにも「グレーゾーン」といわれる生徒はいましたか?
🏓クラスにもいましたし、他の学年にもいましたよ。私が小学生の時は、3人のクラスで、そのうちの1人が「グレーゾーン」といわれる友達でした。
🐤どうして「グレーゾーン」だと分かったんですか?また、どうやって仲良くなったんですか?
私だったら、距離を置いてしまいそう・・・
🏓私が学校で嫌な気持ちになったことをお母さんに話すと、「苦手なことやできないことが多いのを分かってあげるんだよ」と言われていました。
小学3年生ごろまでは、その子の個性として捉えていたけれど、だんだんお母さんの言葉も「障がいがあるなら分かってあげるんだよ」に変わっていって、その時からその友達がどんな障がいを持っていて、何が苦手なのかを理解し始めました。
どうやって仲良くなったのか... たった3人の同級生だったので必然的に、でも毎日ケンカをしながら仲良くなっていったと思います。今でも連絡をとりあったり、帰省するたびに遊んだりしていますよ😊
ただ、その友達をきちんと理解できるまでは、私が我慢して分かってあげることが多かったです。
ちょっと嫌だなと思うことがあっても、「しょうがないよね」で済ませていました。
高校生の時にも同じクラスに「グレーゾーン」といわれる友達がいたんです。けれど、周りのみんなはその友達と距離を置いていました。今までは少人数のため関わっていかないといけないし、関わるのが当たり前だったけど、「距離を置くという方法もあったんだ」と驚いたのを覚えています。
🐤そうなんですね。確かに、小学生の頃は自分のわがままを聞いてほしい時期なのに、「しょうがない」と我慢しないといけないのはすごくつらいだろうな・・・
最後に、今、思い出してみて感じたことはありますか?
🏓「グレーゾーン」といわれる子どもも、障がいを持っている人も、高齢者も、私たちも同じ一人の人間であるのには変わりないはずだから、誰も我慢や嫌な思いをしなくていいように、お互いに「知っていく」ことが大切だと思いました。
🐤私達も、知っていきましょう!!
貴重なお話を聞けて良かったです。ありがとうございました☺️
まとめ
ゼロカラプロジェクトメンバーでたくさんの話し合いを重ね、福祉の支援を受ける人、提供する人だけが”当事者”ではなくて、私たち自身も”当事者”であり、一緒に福祉が抱える問題に取り組んでいく必要があると感じました。
ここまで読んでくださってありがとうございました🥰
次回は「家族との関わり」をテーマにねこ沢さん😸が記事を書いてくれます!お楽しみに🎶
<参考資料>
・株式会社三和製作所 高齢者疑似体験教材 閲覧日2022年6月9日
https://www.sanwa303.co.jp/product/914/
・TOPVIEW 『小規模特認校とは?統廃合対象の学校を救うひとつの方法として』 閲覧日2022年6月9日 https://topview.jp/%E5%B0%8F%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E7%89%B9%E8%AA%8D%E6%A0%A1%E3%81%A8%E3%81%AF-%E7%B5%B1%E5%BB%83%E5%90%88%E5%AF%BE%E8%B1%A1%E3%81%AE%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%82%92%E6%95%91%E3%81%86%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6-233
・ウチの息子は心臓病 『特認校制度のメリットとデメリット。特認校の見つけ方 情報まとめ』 閲覧日2022年6月28日
https://nikonikotarako.com/tokuninko-matome/
・文部科学省 『学校選択制[特認校制]』 閲覧日2022年6月28日
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakko-sentaku/06041014/004/003.htm
・子ども支援ネットワークZENSEIKYO 発達障害『発達障害?それとも個性?ー「グレーゾーン」の子どもたちー』 閲覧日2022年6月9日
http://www.zenseikyo.or.jp/manabou/yomimono/kokoro/cat86/post_27.htm
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