会社での愚痴・不満は隠れた有益な情報であると感じると共に、ガス抜きしてあげることも必要なのです
内容や感情の入れ具合度、置かれている立場、話し方で、全てひっくめる事はできませんが、会社での愚痴や不満は、私は有益な隠れた情報と考えてます。
もしかしたら、当事者や当事者内で解決できるのに、一人で騒いでいるだけでは、何ら解決しませんし、周りも迷惑です。
時として、あるいは立場上、部課の愚痴や不満を聞いてあげて、社内生活や業務効率を上げる事に従事するのも管理職の仕事だという会社は往々にあるでしょう。
社内に限らず、コンサルタント等の外部応援者においても、直接相手する人だけがクライアントではなく、現場の実情と発注者との相違を見極めるのを生業としている方も同じです。権力者である発注者の意見のみを聞いて、それを改善として終了させるのも仕事でしょうが、現場との乖離がある以上、改善には至ってないはずであります。
当事者での事柄なのか、会社という集団組織での事なのかの違いにおいても、当事者の生活だけのものを会社に持ち込まれても迷惑な話になります。
「家庭を持っているから家庭の問題解決能力があるので、管理職としてチーム運営もできる」という暗黙のような定義の下、多くの会社では人事が行われているようにも感じますが、家庭と会社では取り巻く環境が異なりもしますし、家庭がうまくいってなくても組織運営がうまい方はいくらでもいますので、私自身、このような人事制度にはうんざりもしてはいます。
それら、見極めが必要であるのが前提ではありますが、その愚痴や不満が、当事者が有利な方向に働きかけるものでもあります。
それにより、周りから逆に愚痴や不満がでてしまっては、良くはなりません。果たして、その内容が、当事者のみかは、実際に当事者にやらせてみて、周りの反応を知るしかないと思ってます。
それにより、当事者の単なるわがままなのか、周りも欲していた事なのかを知る事が出来ます。
管理職やチームマネジメントの立場にいる方自身もわがままプレイで、メンバに苦痛をもたらせているケースが多々あります。権力者の構図です。
良かれと思ってしているケースもあれば、一人よがりプレイのケースもあります。その行動が、本当に会社が求めている行動なのか、権力者である立場の為、自身の意見や考えが会社を代弁していると勘違いしている事もあります。
もしかしたら、当事者の愚痴や不満は、意見や提言かもしれません。
みなが、上手く話ができるわけではありませんし、我慢に我慢重ねて、爆発した状況かもしれません。そう追い詰めたのは権力者である管理職やマネジメントの立場にいる方の組織運営能力不足です。その上の権力者が放っておいているならば、尚更組織どころか集団としての運営能力不足者だらけの組織と言えるでしょう。
どのように聞いてあげるか?。
まずは、当事者との話の場があるはずです。
この時期なら査定の場がありもしますし、昼食時やちょっとした仕事で一緒になった時です。
ただ、人は会ったばかりの人に愚痴や不満は言いません。
相応の時間が必要です。
もし、会ったばかりで言う方は、助けを求めている状況です。第三者として入った方ならば、遭遇された経験はあるはずです。
そういった時に、解決材料を求めても、大抵出て来ません。
当事者自体が、どうすることもできない状況に陥ってしまっているからです。
しかも、その求め方は、聴く側の立場で提示している事が多く、相手の置かれている状況で、提示してない事が多くありませんか?。
という事は、聴く側は、相手の立ち位置に降りて提示する必要があり、この点においても、会ったばかり、30分ほど話しただけでは材料不足なのです。
時間が必要という事になります。
ITCにおいては、傾聴という言葉が良く出てきます。
話を聞いてあげるというスタイルですが、勿論聴いてあげるだけなら、ペットの方がいいはずです。信頼しているペットは、よーく主人の目を見てくれてますからね。
課題となるのは、その後です。
それが求められている事かの実践です。
しかし、必ずしもそれが求めている事にはつながってない事が起きるはずです。
結果として、当事者のわがままに付き合わされているだけの徒労で終ってしまうのです。
ですが、当事者は、それでも黙々と働いてます。仕方なく働いているのです。当事者がいなくなった場合、属人的なものならば、それは汎用化しておくべきであり、時間がかかりすぎているならば、当時者の業務能力が高く、他社員が低すぎという事がわかるはずです。
それを是正する為に、傾聴をした上で、当事者と他メンバにも改善案を提示するか、自ら行って、その能力値を比較材料としてしておくべきです。管理職も例外ではありません。それを経て、わがままか否かの判別をする必要があります。
さて、そんな愚痴や不満ですが、聴く側は、一方的に嫌気がさす感情で聞いてませんか?。
その内容って、現在抱えているチーム運営、組織運営の改善事項になりませんか?。
私はSEという立場上、そして下請けでもあった事で、第三者目線で現場との発注者(あるいは権力者)の意見を聞く事がありました。
今は社内SEという立場ですが、職位が確立されたものでない立場である為、業務としての不満はたらたらですが、社内の御用聞きのような立場で、社員の隠れた不満を聞く機会に恵まれてもいます。
課題なのは、それを真っ向から推進できないという社内政治の存在である為、自身ができる事で小さな改善をしてきました。
しかし、本題としての改善には至りません。
それは、半分が追い詰められた愚痴や不満であり、半分は女性事務員の個人感情だからです。
前者においては、できる事があり対応はできますし、プライベートな事であれば、わかる範囲で聞いてあげる事もできます。
そこには、隠れた情報があります。
現場としての課題事項なのです。
言う側も聞く相手を探してます。その時はチャンスでもあり、どう執り行うかは、立場にもよりますが、案外上の人がずれた事を言っていると認識出来る事もあります。
しかし、後者となると、ヒステリックなものであり、自ら行動を取らないばかりか、だれかれ問わずにヘルプをしてくるようなケースでもある為、対応は業務外になります。そこまで聞く義理はありませんし、当人で解決してもらうしかありません。
そこには、何ら有益な情報はありませんから。
また、その愚痴や不満は、単なるはけ口を求めているだけかもしれません。
こういう場合は、何気に聴いてあげるという姿勢でも充分と思います。それで、相手がすっきりするなら、それでいいじゃないですか。
その為、聴くというスタイルが確立できてない者が聴いても、反論するだけで終わってしまい、愚痴や不満を言う側も、聴いてもらえる人を見つけておく行動が必要となります。
ガス抜きは必要ですよ。
主婦の間なら、お茶会が有効なのかもしれませんが、サラリーマンや都会に出て来たばかりや単身赴任者等では、そうはいきません。
社外で聴いてもらえる人を探しておくのも必要です。
お茶会等、何らかの前振り行為を好まない人もいるはずです。
私なんかも、「昼食一緒にどうだ」なんて、最悪のシチュエーションで断ってます。怒られるんじゃないかという強迫観念と、更なる噛み付き度が増しますしw。
しかし、早々見つからないケースもあるでしょうが、今はSNSがあるので、これは有効な手段と思えますが、時としてさらにマイナス感情に陥るケースがあるでしょうから、その場合は、「愚痴や不満を言うだけの壺」にして、聴きたくない事には耳を塞ぐ使い方をされるのがいいと私は思います。
それでも前進はし辛いかもしれません。そういう方は、メンターを見つけるべきです。
会社でも社外でも家族でもいいのです。
はけ口先がメンターではありません。メンターはなにがしかの提言案をしてくれる方です。
但し、メンターも人の子です。
その人の言う通りにしても、会社という組織の中での有効活動には結びつかないかもしれません。そもそもそのメンターが、あなたが取り巻く状況と同じ経験を踏んでないからです。
聴く側も言う側も、『相手を知っておく必要』があります。
言って、裏切られることもありますしね。
その知り方は、長く付き合っているか?。周りからの評判を聞いて、ぅラストマイナスの両方を知っておくか?。全くの第三者であるか?のどれかになるように感じてます。