簿記3級取得に関して諸々の自分の話(50代取得、社内SEとして、二級取得者に関してetc)
昨年簿記3級を再奮起して、取得しました。
幾つかの項目に分けて、諸々自分の事を交えてお話させて頂きます。
参考になるかは、人それぞれです。
勿論、反論あるのも人それぞれです。
1.50代でも取得できるし、取る人はいる
昨年一昨年とnoteの投稿より、動画作成にいそしんでました。
下手な作りですが、その時に作った動画です。
そもそもこの動画を作った理由は、動画の最初のあたりを見て頂ければわかります。
昨年までアパートを借りてましたが、ペットボトルと空き缶を捨てる日に、毎週必ずかご一杯のビール缶が捨てられてました。
回収箱のうち、空き缶ボックスは3つ。
近くにアパートはありますが、15M置きほどに回収箱が置かれていたので、そこに捨てるのは、ほぼそのアパートの住人です。
1人住まい者もおりましたが、ほぼ家族住まいか新婚者住まいのアパートでした。
兎に角、同じ銘柄のビール缶が、必ず1箱いっぱいに捨てられている。
下の住人は、少し変な家族でもあり、どうも父親は働いてないもよう。
まさかね・・・と思うわけです。
中学生、小学生がいる家となると、私より年下。まあ、遅くに作ったなら別ですけど。
「毎晩酒くらって、くだまいているなら、すぐ近くに古本屋があるのだから、簿記でも学べば」と思ったのが、動画作成した理由です。
また、前にいた会社では、営業から総務経理部門に異動となった50代支店長経験者が、命令で3級取得されました。
商工会議所だか何かの研修に通わされたようですが、他にも50代、40代の方は相応にいらしたそうです。
私もそうですが、50代でも充分取れる資格(検定)ですが、何よりも取得するのに恥ずかしさは微塵もないと言う事。
是非、50代でも簿記3級の勉強を前向きにしてくださいというわけです。
2.CBT試験の感想
昨年か一昨年あたりから、パソコンでも受験できます。
但し、受験時間が1時間に減りました。
問題数も内容も、以前と遜色ないかと。
仕事は、職種柄毎日パソコンを触ってます。
他の資格(コンピュータ試験)で、過去CBT試験は何度も経験してますが、簿記においては、全く時間がなかったことに加え、紙試験の場合は、メモを簡単に取れたのですが、CBTではそれが出来なかった事で(メモ用紙貰ったか忘れた)、あたふたしてました。
完全に、スピードの世界だなと。
年を取ると、丁寧さに注力してしまう方が多いかと思います。
丁寧さも大切ですが、ちまちま考えながらやっていると、途中でゲームオーバーになりますこと、注意が必要です。
また、CBT試験会場は、他の試験受験者もおります。
CBT試験では、あまり電卓は使わなかったのですが、それでも電卓叩く音は、気が引けるもの。
ですが、それ承知で他の受験者もいるわけですし、ヘッドホンもあるので、うるさいと思えば、ヘッドホンをつけて受験すればいいので、存分に電卓をたたいてください!。
私は80点ギリギリだったかと思います。
簿記は各問、定番形式ですが、3問目だったか、日本人なのに試験内容の日本語に惑わされて、点数を落としてしまいました。
いかに、読解力がない事かと。
他の試験でも同じありさまです。
3.4回目の受験だった
前の項目で、何度目かの受験かがばれてしまってますね。
実に4回目。7.8年ぶりの受験でした。
3回とも落ちた理由ですが、『勉強最後までしなかったからですw』。
本当にただそれだけです。
仕分けはしてましたが、精算表以降は流し読みしただけで、問題を解く事もしませんでしたので、できるわけありませんね。
まあ、そんなこんなで、4度目は根気も入れて、一から最後まで学習しました。
4度目は、CPAラーニングの無料動画受講と、その参考書で学びました。
たまたま動画を検索していたら、一から授業形式でやっているというのを見て、早速参考書を購入しに。
しかし、この教材、近くの書店で見た事なかったのです。
ですので、わざわざ大きな書店まで探しに行きました。
動画講義を見つつ参考書も見る。そして小問題を解いていく。
ですので、授業形式で学んだようなものです。
一通り学習したら、問題集に取り組みましたが、問題集は、CPAの問題集は難解に感じたので、当たるシリーズか、某大手資格学校のを何度も廻して解きました。振り返ってみて、問題集を解いていた時間の方が長かったです。
教材って、結構大事です。
飲み込みが早い人は、参考書も問題集も選びません。
ですから、他人の成功例なんてあてにならないと思ってます。
当然に、私の成功例も、万人にあてにはなりません。
そもそも、一からの仕組みがわからないと納得しない、面倒くさい頭を持っている自分です。理屈が先なんでしょうね。
ですので、どこの書店でも見かける参考書は、わかりやすいようで、問題を解くにはどうも薄く感じました。まあ、CPAラーニングも最後の方は、理解できずの内容もありましたけど。
だから、学びに関しては、他人より時間がかかる事がすごく多いです。
よって、結果として(気づけば)4か月かかって試験に臨み、合格致しました。
不合格だったら、更に延びてましたね。
過去問を解いていても気が気でなく、「もう少し解こう」と言うのが1ヶ月続いてましたから、試験申込日は、後に引けないような気分で落ち着かなかったです。
それと、その半年ほど前に父親が亡くなった事も有り、「何か残る事をしないとな」と何故か思い込んでいた事もあったのでした。
4.簿記3級合格で得た物
直近の企業では、情報システム部門はなく、担当者が総務経理部門にいるという体制でした。そして、経理も少しやらされるので、満足にIT周りの仕事ができず、残業代も無支給の違法企業でしたので、土日に出勤してPCセットアップや不具合等、時間のかかる対応をしていました。
当時、簿記取得でも、合格祝い金も受験料変換も全くありませんでしたが、取得は勧められてました。
とは言え、取得したからと言って、承認昇格が得られるわけでもなかったので、取得者はほぼいませんでした。
当然、こちらとして取る気もあまりなかったので、勉強も中途半端。
経理業務なんかよりも、システム設計、プログラミング、サーバ管理、ウイルス除去等諸々の仕事のほうが、ずっと必要性が高い環境でもあったからです。
そして、今の企業でも社内SEをしてますが、IT企業であります。
簿記取得は、ほぼ勧められてません。
取ったら取ったで、おめでとうと言われるのは経理部門の事務方のみ。
SEが取っても「だから何?」と言う程度です。
これが、独立系のSierや経理会計系パッケージ開発をしている企業だと、当たり前扱いなのでしょうけど、非上場や派遣・SES形態だと、そんなものなのです。
プログラマーはいくらでもいるのですが、業務知識まで得ているエンジニアって、このクラスの企業では、皆無に等しいのです。
というわけで、簿記を取得しても何の恩恵も私にはありません。
2級を取ったとしても、ある種時間の無駄になりえもします。
まあ、転職で有利になるでしょうけど、この年での転職は、それ以前の問題なので、やはり無駄になりそうですね。
5.社内SEに簿記は必要か?
社内SE、コーポレートエンジニア、昨今では色々な呼び方がされます。
つまるところ、企業の情報部門で働いている人、あるいは、企業のシステムやらIT周りに従事している方です。
私も直近と今の会社では、この職に就いてます。
それ以前は、請負で開発をしてました。
元々は、企業のシステムとは関係ないというか、業務系なんて言われますが、私は全くの畑違いである制御系を生業としてましたので、簿記やら会計は、全く無関係の分野で15年ほど働いてました。
まあ、どこの会社でも管理職になれば、予算やら支出やらで、お金の計算はするのでしょうけど、未だに管理職経験してないので、そういう仕事も未経験です。
ですが、直近の会社12年ほどのうち10年は、経理業務のような事も無償で兼務させられてましたw。
情報部門がない旧体質の会社で、そこだけ、非IT企業でした。
厳密には、直近の会社退職してから、今の会社転職までの10か月ほど、非IT系企業の情報部門で派遣で働いてましたが、直近の旧体質企業とは雲泥の差の体制組織でした。
まず、この点、非常に重要な事です。
先に結論から申せば、社内SE、情報部門者に、「簿記の資格も知識も不要」です。
言い切ってしまうと問題ありですが、「簿記資格を持っていれば、損はないです」と言い換えた方が良いかもしれません。
というよりも『簿記の知識は持っていた方が良い』と言い換えた方が、もっとしっくりくるかと思います。
更に反転した言い回しをすれば、社内SEに簿記の知識は、その程度の必要性なのです。
そもそも、その会社において、システムやITが、何に重点を置いているか、そして組織体制がどうなっているかに大きく左右されると経験上感じてます。
簿記の知識よりもITの知識の方が、ずっと必要です。
「簿記がわからなければ、システム作れないだろ!」というのは、経理業務者くらいです。会社には、経理会計のシステム以外にもシステムはありますし、何よりそれを動かす環境等、もっと重要な事があります。
むしろ、「経理職を使う力」と「本当に自分が何を仕事としているか理解している経理職を雇う必要性」が重要なのです。
まあ、それよりも「うちは特殊だから」と言う企業だらけですよね。
システムにまずは合わせる。
経理業務会計業務は、細かい考え方の違いはあれど、ベースは同じはずです。同じだからこそ、パッケージが昔からある分野なわけですし、今やクラウド製品使ってない企業は、もう負け組だと言えるでしょう。リアルタイムで処理できないわけですし、いちいち出社しなければ仕事できないなんて、可愛そうな会社としか思えません。
情シス者としては、人を使う側にも回るべきです。
だからこそ「経理職を使う」のです。
次に「本当に仕事を理解している経理職」ですが、当てはまりませんか?。
経理職ってパートやバイトでも募集してます。
資格取得者を限定しているなら別ですが、そうでない企業、家族に任せている企業多くないですか?。
多分、経理職と総務職が、世の中で一番のド素人職だと思ってます。
まあ、情シス者もド素人の集まりな会社多いです。
そもそもジョブローテーションがある企業だと、IT経験はまず請負企業と肩並べて仕事できる人材は作られないはずですしね。
直近の企業なんかは、経理部門に元営業職で、40でポカ起こして、システムのデータ整理と毎日帳票出力して段ボールに詰めるのを仕事としている課長が一人おりましたが、PC設定もネットワーク敷設も何もできない人でした。保守契約を結んでなく、会社も悪いのですが、中途半端に納入されたシステムを自分で改変して、更に動かなくして、ベンダに上層部が泣きついて修正をお願いしましたが、あまりのスパゲッティ化で、匙を投げられたほどの会社だったのです。
そのあと、私が入りましたが、更に別の人員を数年後に経理上司が入れたわけでして、自称ネットワークエンジニアでしたが、LANケーブル敷設も、監視製品の扱いも、IPアドレスの設計設定もできず、一体何をしてきたのかわからない人でした。
6.簿記2級取得者と実務
多くの企業の転職条件に、簿記2級が挙げられてます。
直近企業では、150人前後の企業で、経理部門(総務やIT職も含む)は最大10名以上おりました。
その中で、2級保持者は3名ほどだったかと。
3級持っている方は、転職当時0。その後、前述した元支店長と後輩が取ったくらい。女性メインの職場でしたので、転職した時の女性陣は、私が退職した頃には全員がらりと変わってしまいました。
果たして、3級保持者、2級保持者でも、即経理実務はできるのでしょうか?。
答えは「No」です。
1人、大学時代に2級取った女の子2人がおりましたが、1人はすぐ慣れたようですし、もう1人も1年後には理解していたようです。
ちなみに、最もよくわかっていたのは、3級も持ってない10年選手の子でしたw。
会社が非上場で、販売メインでありましたが、他社の製造管理や原価計算もしてましたので、それ相応の知識がないと対応できない会社だと思います。
まあ、その分、管理職2名と銀行出身の取締役が、土台を作っていたのでしょうね。
私は、そんな細かい経理仕事まではしませんでしたし、IT企業を何社か経験してきましたが、伝票を自分で書く会社もあれば、全て経理がやってくれる会社とそれぞれでした。
自分で書く場合、定型ですから、金額書くのみでOKでしたしね。
まあ、そんなわけで、簿記2級持っていても、即実務に対応できるとは限らないですし、持ってなくてもできる人はいるわけです。
目の前のやるべき処理を理解していればいいだけの事です。
税務署が来ても、どうせ持っていかれるのですから、完璧にこなす必要性はないと思います。
しかし、不正はだめですね。
不正が起きるのは何故でしょうか?。
7.簿記という仕組みにおもうこと
プログラムは、間違った記述をすれば、正しく間違った動きをします。
しかし、不具合が発覚するまで、気づかなかったというケースは多々あります。また、ソフトとハードは別ですので、不具合のないソフト(アプリ、プログラム)であっても、ハードが老朽化していたり、不慮の事故が発生すれば、システムダウンになりもします。
ハード劣化や故障は別として、不具合に気付かなかったのは、テスト不足と言う事になります。
そう、テストと言う作業があるのです。
簿記はどうなのでしょうか?。
社内確認はするはずです。
決算期ともなれば、徹夜の会社もあるでしょう。
上場企業は公示する必要もでてきます。
なのに、何故わかるような不正がみつからないのでしょうか?。
知りたいですね。
1つは、チェック機能がその会社で働いてないからですね。1人に永遠と任せている事が問題であったりもする要素もあるからだと思います。
システム開発もネットワーク敷設もセキュリティレベル対応も、そして経理職も、何の資格もいりません。
せめて、システムに関しては、建設基準のような品質チェックの法整備はいるのではないかと考えてます。
経理職においても、例えば10人以上の企業の場合、経理職は3年以内に変えるとか、銀行や会計士等のお墨付きを毎年頂いて提出するような法整備が必要ではないでしょうか?。