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月と日を編む…2020.11.15

何処か出かけたとき、街の呼吸を感じると安心する。町内会の井戸端会議だったり、駐輪場のおじさんの一言みたいな、ちょっとした営みはいつも温かい。

何となく重たさを感じた週末にサヨナラを告げるべく、サクッと夕飯を済ませ「これは行くしかない」と銭湯へ向かった。…銭湯は良いな。手ぶらセットもあるし、風情がある。

ここで大事なのは"銭湯"であること。
"スーパー"がついた暁には、やれ岩盤浴やらエステやら…"日常"の手から独立してしまい、私の中では"贅沢"な存在になってしまうのだ。浴槽は少なくていい。強いて言えば40℃のミルク風呂があれば良し。これもまた贅沢なお願いなのだけど…。

地元であるはずの銭湯にも、知らなかったローカルがある。本来なら初見がそのローカルに入る余地など無いのだろうが、どうぞと言われるがままに飛び込んだ湯船が心地良かった…なんて経験は誰しもあるだろう。
地元という"社会"が生きていて、新しい時代が訪れようとも懐かしい家族像がそこにある。
お節介を焼きたくても焼けない人情は生温いし、その生温さも"呼吸"だ。人の集まる所には、現代(イマ)でも風が吹いている。

おばあちゃんからのお言葉は銭湯の醍醐味だよなぁ…と構えて入浴するも、気になるおばあちゃんは一瞬で出てしまって、ある種"潔さ"を感じていた。いや、最後まで私は"初見"でしかなかったのだろうな。悔しい。
いいさ、ケロリンと安心を見にまたすぐにでも来たくなるのだから…。

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