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C-poem

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自由詩|言葉だけに重点を置いて
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#photo_智乃

ブルーライト

ぜんぶ 一度 だけど どうも 青白い画面で目を焼いてみるよ ぜんぶ 一度 だけど どうせ 青白い画面を目に焼き付けろよ 縋っているのはきっとわたくし 巷の呪いにまんまと嵌まり それならいっそ使い込んで 使い切って殺してしまおう 青白い画面で目を焼いてみるよ 青白い画面を目に焼き付けろよ 青白い画面に縋って息しているの 青白い画面に映る青白い顔面 青白い画面に映える青白い顔面 骨に鈍く響く音もなく響く 内緒話は内緒のまま墓にまで 焼かれるか散らされるか知ったことでは

ラクヨウ

どうせ私達は来る日も来る日も どうせ私達は明くる朝明くる朝 どうせ私達は耽る夜耽る夜 日に日に赤うなる葉に そこのお前 そうだお前なら何を想うか どうせ私達は来る日も来る日も どうせ私達は取り紛れてしまい どうせ私達は来る日も来る日も そして私達は絶えることなく 先の話をしている 欺くつもりはないが欺いている ように見える? 私の中の悪人の血が煮え立ち よせよまるでそのように私を見るのは わざと薄着して備えろ そんなに気を急いてはすぐにでも

沐浴

真昼の湯舟に揺られるような 真昼の湯舟に溺れるような 遠く遠くに追いやられなければ 昔話にもなりやしないよう 振り返ってみれば幾分か時間が過ぎ 例に漏れずその身も流れに従い 抜け落ちた髪はまるで死んだ細胞 未練のように身体に纏わる 未練のように身体に纏わる いつかいつかと唱えながら いつかはついに訪れず現在(イマ)に至る 伸びた髪を切れと促すあの人この人 未だ未練がましいのは他の誰でもない 似たような世迷言を繰り返すのが 例えどれほど愚かだとしても 僅かながらの機微を逃