姉妹で手を繋ぐ、それは普通の感覚。
姉妹で手をつなぐことは、私にとっては普通の感覚。
恋人でもない。
付き合っているわけでもない。
私たちはスーパーへの買い物ですら、
気付けば手を繋いでいる。
それはお互いの存在を、距離感を、
ただ確かめるためだと思う。
深い意味なんてない。
たまに好奇の目に遭遇することもあるけど
いちいち気にしない。
私たちは、お互いのことを認めているから。
心配しない。
不安がることもしない。
堂々としていればいい。
どんな過去があろうとも、
いま生きている実感が出来る幸せ。
それを、
手を繋ぐことで確かめているだけだ。
手を繋ぐことで分かるのは、
人の温もり。
人の暖かさ。
人のやさしさ。
一瞬の儚さ。
手と手の熱が伝わってゆく感覚が愛おしい。
妹も私も、過去に辛いことも悲しいことも悔しいこともある。
それを互いに知るからこそ、出来る行為。
一緒にいられなかった時間を埋めるように、
手をつなぐ。