Netflix『ココ・アヴァン・シャネル』で学ぶ
えーと、前回の『全裸監督』に引き続き、今回もNetflixの作品です(オリジナルではないですけど)。
今回の作品は『ココ・アヴァン・シャネル』で、高級ブランド「シャネル」の創業者「ガブリエル・シャネル」こと「ココ・シャネル」の半生を描いたものです。
孤児院からお金持ちの愛人になり、愛人から融資を受けて帽子屋で成功し、その後に洋服や香水、アクセサリーなど幅広く手掛けるようになりますが、この映画では帽子屋で成功するところまでしか語られていません。
そのため、作品としてはちょっと期待外れではありました。
何故なら私が面白そうだと思っていたのは、この「帽子屋さんで成功してから後」の話がほとんどでしたから。
詳細は後述しますので、ご興味ある方は後半もよろしくお願い致します。
ここからは良かったところについて。
まず、最も大きなテーマだと思われる「それまでの女性の美しさ、つまり“男性の目から見た美しさ”という束縛から女性自身を解放し、その“女性自身が美しい(と自覚する)”服を身に着けられるようにした」というところを十分に表現できているというところですね。
率直に申し上げて、この部分がきちんと描けていることで、この映画を鑑賞する値打ちは十分にあると思います。
さらに言えば、コルセットのようなウエストを締め付ける“男性の目から見た美しさ”という束縛を女性自身が当然のように受け入れていた時代は「無理して服を作って売ろうとしないで、まずは帽子店から始めた」というところも勉強になりました。
ちなみに夫は「(ココ・シャネルの二人の愛人が着ているスーツを見て)どちらもオシャレだけど、フランス人とイギリス人の好みの違いがわかって勉強になった」と言っていましたが。
さて、概ね満足だったものの、やっぱりこの後の話が観たかったなと。
例えば「ココ・シャネルは第二次世界大戦中、ドイツの外交官で諜報員のハンス・ギュンター・フォン・ディンクラーゲ男爵と交際し、ドイツ当局に協力的な姿勢を取っていた」という話とか。
……ま、無理なんですよねそうですよね。
ちなみに「ココ・シャネル」の映画と言えばシャーリー・マクレーンが主役のものもありますが、こちらは「一時引退し70歳で復帰してからの話」を描いたもので、やはり第二次世界大戦中の話には触れていないようです。
……だから、無理なんですよねそうですよね。
ナチスに協力したことは今でもデリケートで触れられたくない話のようで、映画としては残念ですが「そういう事情を推察できるところが勉強になる」とも言えるでしょう。
というわけで、娯楽作品ですから「内容自体が楽しめるか否か?」というのは確かに重要なことですが、できるだけ学びたいという気持ちで観ると別の楽しみ方もできるものだなぁーと思いました。
(この記事ではWikipediaを参考にさせて頂きました。ありがとうございました)
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