なくなった場所。
行きたいところには行った方がいい。
そこがいつまでもあるとは限らないから。
思い入れのあるその場所がなくなったと知った時、
心拍数が上がり、
何があったのだろうと手がかりを必死で探して、掴んだかけら。
買収劇のあと、
別の手により呼吸を戻した場所。
活用はされているのか、でも、
いっそのこと、廃墟となっていたら、まだよかったのだろうか・・・。
もう遅い。
そこに縁があった者として、
そこにあった歴史、
そこにいた人たちの、
その時と、その後の人生に思いをはせる。
輝いていた時間が、間違いなくあった場所。
多くの人が癒された場所。
まるで誰にも教えずに、消えていった。
胸が痛いような、
詰まるような、
せつないような、
セピアな心に、我に帰れ、引き締めよと言い聞かせる。
歴史は上書きされる。
変化は響き渡る。
それでも、
そこを知っている者たちの心には残るもの。
わたしの想像とは違うドラマがあるはずだと、
どうか今、幸せであれと願う。