楳図かずおさん
楳図かずおさんが旅立たれた。先月10月28日のことだそうだ。
楳図かずおさんの作品をリアルタイムで幼少期に見ていた人は、いまだに怖い、という人もいる。
テレビの猫目小僧なんかもそうだ。
それほどまでに作品を人の心に刻み残す人はそう多くはない。
わたしはここ近年、楳図かずおさんの作品が自分の何らかの個人的創作活動に今後参考になると感じていて、あらためて注目していた。
けれど、せっかくの楳図かずお大美術展にも結局行けていなく、、、行かなかったし、それは「いつか」という傲慢さからだった。
ご年齢のことを案じながらも、いつまでもある、まだあるさとどこかで思っている傲慢さ。
そんな傲慢さが行動を後回しにしてしまう。
もちろん、これからもこれまでの楳図かずお作品は見れるとしても、はかないこの世の生に、待ってと言っても振り向きもしない時の流れに、胸のあたりがきゅうっとなる。
思ったら行動することだ。
みたいものはみることだ。
かきたいものはかくことだ。
聞きたいことは聞くことだ。
会いたい人には会いに行くことだ。
行きたいところには行くことだ。
それらができる状況なら、人生は短いと自覚することだ。
都内では騒動になったほど、ひと目でそれとわかる楳図かずお邸。
八ヶ岳の麓にもある赤と白の別荘の前を通るたび、めちゃくちゃ近隣ではなくとも、繋がりを感じさせ、何だか誇らしかった。
それは日本のどこであれ、楳図かずおさんがいた場所にそんな親しみを感じる人はけっこういたと思う。
たぶんこれからも、あの前を通れば思う。
楳図かずおさんを。ずっと思う。
ひとつの形がなくなっても残るもの。
作品がこれからも、生きていくように。
たしかにあなたは、この世に繋げた。
2024.11.6
感謝
合掌
( photo : kohiro coa )