[ドラマ視聴感想]ドラマVIVANTを見て帰国子女が思ったこと。
お久しぶりです。学生Aです。
もともと読み物が大好きな人間でしたがこのたびゆるく、のんびり不定期になにかの出版物や映像作品の感想をどこかにアウトプットできたらなと思いこのnoteを利用しようと思いました。
さて前置きは置いておいて初回は今話題の連続ドラマ、VIVANTについて私個人の感想と派生した考えを記しておこうと思います。
VIVANTとは現在話題のTBS日曜劇場の枠にて23年7月期のクールにて放送されていたフィクション作品です。
ストーリーは公式サイトなどを参照していただければ幸いです。
私はこの作品の放送中は周りからその話題性を聞き、聞いたことない作品が日本で流行っているのだなとうっすら記憶していたくらいであったと思います。そのあとあまりに周りの在豪邦人から話を聞くもんですから一話だけでも見てみようとNetflixを開き視聴しました。
そしたらかなり世界観への引き込みが強く面白いなと感じたまま10話まで徹夜で視聴。ドラマの白々しさが苦手な私は時についていけなくなりましたが9割型面白いと言う感情で見終えました。
感想:
堺さんは幼少期、母がリーガル・ハイをよく見ていたので私も数少ない好きな俳優の一人です。彼の演技力がうまく主人公、乃木の使命感や正義感につながり非常に良い作品を作っていたなと。あとは役所広司さんの迫力。ドラマでありながらまるで映画のような(私が全話一気に視聴したからかもしれませんが)一体感を作っていました。ストーリーも何度の横転するような、落とし所がどこになるのか視聴者もキャラクターに、ストーリーに騙され続けましたし、キャラクターたちもお互いばかし合うようなとても複雑怪奇な魅力を持っていました。第2シリーズへの期待が膨らみます。
この作品を視聴し終えた時にまず思ったのが自衛隊をこのような立ち位置に持ってくる作品がこのように世に受け入れられる、この時代の潮流を感じました。
私は有川作品が大好きな自衛隊賛成派の人間ですが過去の自衛隊関係の作品は常に左派対右派のように自衛隊などの組織を否定する人との戦いとしてストーリーが続くものが多くありましたよね。まさに図書館戦争などは自衛隊と同じような国防組織対、敵組織のストーリーです。
しかし警察という組織にたいして正々堂々民意が反旗を翻すような話はあまり見たことがありません。相棒も、科捜研の女もアンナチュラルももちろん正義とはなにかという題材が取られることも内部の不透明さや腐った実態を揶揄するようなものはあっても警察官に対し自衛隊員のような扱いをすることは滅多にありません。なぜならば社会には警察と自衛隊に対する考えに点と地ほどの差があったから。警察は合憲で味方、社会の一員だが自衛隊は違憲の悪の組織、社会の末端。このような構図は赤色の思想などのノイジー・マジョリティを介して広まっていました。
そんな考えを先日「空飛ぶ広報室」を読んだ際にぼんやり考えていたのですがそこでVIVANTを視聴してびっくり。ここで自衛隊を使うのかと驚きました。今までは名探偵コナンのようにあのような秘密の組織といったら公安警察が鉄板でした。公安VS警視庁など地方警察。この組み合わせからステップアップしてまさかの公安が警察ポジになっている、しかも公安の立ち位置に自衛隊?私にとってはその設定がひどく新しいものに思えました。
そして何より小説ではなくドラマでも伝わるかなりの国家主義思想と言いますか、国家の安全に対して突き進み大切なものよりも職務を全うするという主人公。これ下手したら左派の連中が泡を吹いて倒れそうなくらいには右寄りな思想を突き進んでいるなと。ひと昔前だったら軍隊賛美的に捉えられてもおかしくはないのではと考えてしまいました。かなり多くの場面で使われた菊の御紋とそっくり(同一か?)なシンボル。日本をにっぽんと発音するキャラクターなど右翼的な思想があちらこちらに散りばめられそれに若者が賛同する…。自衛隊賛成派ミリタリー好きな自分でもちょっと寒気がします。
考え:
今私たちの社会では右寄りな考えに走る若者が増えています。戦後の赤色の思想がうっすら引き継がれたグローバル主義、地球市民などといった考えが当たり前のものとなり私たちの社会はインターネットなど文明の利器を使うことで無限大に広がりました。地球の裏にだって3秒もかからず通話が繋がる時代。グローバル主義が広がりみんなが世界規模で助け合い社会問題を解決する。このような考えが今支持を失ってきているように思います。
このような広まりは日本だけでなく各国の政権からも見て取れますね。極右政党が政権を握ったイタリア、オランダ、アルゼンチンなどの国々や移民政策が及び腰になってきているアメリカ、イギリス、フランスにオーストラリア。いまだ戦禍にあるウクライナに対する支持はありつつも多くのSNSにて反援助を謳う人々が熱狂的な支持を獲始めました。イスラエルとパレスチナの問題も次のアメリカ大統領選挙もまだ先行きが見えぬ中戦争の勃発を介して国家主義が広まりつつあります。自分の国を守るべき。自分の国が安全ならそれでいい。そのような考えは戦火に焼かれ破滅に向かった第二次世界大戦後に徹底的に否定されました。国連を中心とした世界を巻き込んだネットワークは過去の過ちから作られたのにも関わらず戦後100年と経たずに忘れられ始めてきました。
コロナ禍で募った国連組織への不信感、不平不満はこれからどのような道を歩んでいくのでしょうか。
一抹の不安が過りました。
もちろんこれはあくまで私の感想、考えであって全く根拠論証に欠けるものです。VIVANTを視聴し疑問に思った、考えたことをふわっと書いただけのものですので批判はどうぞ受け取りますが誹謗中傷はおやめください。
VIVANTはこんな現代社会の考えに対し新たな風を吹かしてくれました。それはとてもいいことです。経済も政治も思想も停滞が一番良くないですからね。ですがフィクション作品や流行りに安易にのらず、なぜ日本がいわゆる「平和ボケした国」であるかを今一度一考することは有意義でしょう。平和ボケから覚めた先に何があるのか。国家主義の先に何が見えるのか。
私も今一度考え直してみます。
だらだらと書き綴りましたが今回はこんなところで。
また次回の投稿でお会いしましょう。
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参考:
TBS公式サイト
https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs
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