お金の性質(Chapter1-Section13)
「少子化ヤバイ。人口急減ヤバイ」とマスコミが煽り立てますが、みなさんも、そう思いますか?
全然、大丈夫です。
お隣、韓国の人口は5500万人程度。フランスの人口も6000万人程度。1900年(明治33)、日本の人口は4900万人。人口が減っても平気。生きていけます。日本語話者が減るだけで、いつか増加します。
去年、マスコミがこぞって「悪い円安だ!」と騒ぎ立て、世論操作を行い、日銀の為替介入に大義名分を与え、3回の介入に総額9.2兆円を投じました。
直近の米ドル円は「149円」です。にも関わらず、「悪い円安」とは言わなくなりました。この温度差は何なんでしょう。誰にとって、悪い円安だったのでしょう?
そんなことを思い巡らすのも、投資に役立ちます。
株では「円安」がトレンド入りしています。自動車関連株がいいかもしれませんね。(画像は9月29日の終値)
さて、今回はお金の性質について触れます。
お金は、支出すると誰かさんの収入(給与)になります。これがお金の性質です。
『一人暮らしにかかる生活費』を目処にして、自活するのに必要な費用を参考にした方もいるでしょう。
それは次のようになります。(*総務省統計局「家計調査(単身)勤労世帯」を参考にして作成)
・食費:40,000円
・家賃:35,000円
・水道光熱費:7,500円
・通信費:7,000円
・交通費:3,500円
・趣味娯楽、交際費:30,000円
・その他:35,000円
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合計:158,000円
このように、生きていくだけで毎月16万ほどの支出が伴います。でも、その支出は、誰かさんの収入にもなります。
単純に1億人をかけたら、160,000億円のマーケットが出来あがります。
大雑把な計算なので実態とかけ離れますが、企業は「どうやってお金を使わせるか」。言い方を変えると「良いプロダクトを開発して、消費者に利便を与え、社会を良くする」を循環させながら営利活動をしています。
株の投資は、こんな風に考えて行うものです。
お金を使わせる手段に、特殊詐欺やマルチ商法といった邪道を選ぶ人もいます。これは「社会よし」にならないのでダメです。
宣伝や広告で、お金を使わせるよう消費者に訴えかける事を「訴求力」と言いますが、特殊詐欺やマルチ商法は、この訴求力の中に「射幸性」を織り交ぜます。そこで見分けることが出来ます。
支出が増えれば、誰かさんの収入も増えます。
収入が増えると、経済的な余裕が生まれて消費を促します。それがまた他の誰かさんの収入(給与)になって消費を促します。
こうやって正のスパイラルが巻き始めると、景気が良くなります。
訪日外国人観光客に期待を寄せるのは、お金を落としてくれるからです。それが、誰かさんの収入に繋がります。
そんな理由から、株で「インバウンド」がトレンド入りします。
逆に、支出が減ると誰かさんの収入(給与)も減ります。
お金を使わなくなるので誰かさんの給与も減り、それがまた他の誰かさんの給与を減らします。経済的な余裕がなくなり、将来に不安を感じ、財布の口はかたくなります。
このように負のスパイラルを巻きはじめ、景気が悪くなります。
コロナ禍で、政府が給付金等をバラ撒きましたが、あれも消費を喚起するためでした。目論見が外れて?預貯金に回り、「お米クーポン」路線に変えました。
恐ろしいのが税金のバラ撒きです。ボクのように「バラ撒くな!」と思った人も少なくないはず。
でもマスコミは「バラ撒け」報道で世論操作をし、政府に増税する口実を与えてしまいました。ここぞとばかりの増税オンパレードが始まります。
日本人が預貯金民族って知っていてバラ撒くんですから。理解し難いなと思っていたら、その後の「資産所得倍増プラン」です。「なるほど、この為の布石か!」と納得しちゃいました。
バラ撒いた税金は、孫の代・ひ孫の代あたりで回収する算段でしょう。早急に取り立てると一揆が起こるので、為政者たちもそこは学習済みです。
語弊のある書き方をしましたが、この国の良さは、それを公共事業等に再分配していることです。
植民地にならなかった国は、東アジアで日本とタイだけ。千年単位でみたら、この国はうまいこと運営していると思います。
話を戻しますね。お金は、お金の多くあるところに集まります。
スタートアップ企業が何億の資金調達をした。という話題が時折出ますが、集めた額だけ、近い将来倍増することを意味します。
問題は、お金がないとお金が殖えないことです。お金は、お金好きなんです。だから、お金持ちがより一層お金持ちになるのです。それはお金持ちが悪いんじゃなくて、それが「お金の性質」だからです。
お金持ちは悪くなく「お金の性質」を理解していないのが悪いのです。
もう1つ、大抵のことはお金で解決できます。
病気を治すのも、健康でいるのも、雨露をしのぐのもお金が解決します。社会的地位も買えます。億ションがもてはやされるのは、そのステイタスを手にできるからです。そのステイタスが、自分を特別な存在として際立たせてくれます。
1960年代後半、一億総中流意識が形成されました。それだけ、中流階級(社会的地位)を買えた人が増えました。
あの頃はあの頃で、そこを目指さないと「人生の脱落者」みたいな烙印を押され「モーレツ社員」や「企業戦士」。休日返上して働く勤勉なサラリーマン像が美徳とされた時代でした。
ボクが20代の頃、「24時間戦えますか」のCMも流れていました。ワタミのCMじゃありませんよ。滋養強壮剤のCMです。
今の時代は、多様性が認められつつあり、画一的な生き方をしなくても後ろ指さされなくなりました。無理に戦うことありません。
ちなみに「FIRE ムーブメント」。まったく新しくありません。1990年代のアメリカで流行ってました。流行の刷り直しです。
あなたに100万や300万円のまとまったお金があって、それが余剰資金であるならば、資産運用してお金に働いてもらってください。眠らせてしまったら勿体ないです。銀行に預けるより、銀行株を買った方がマシですよ。
最後に、MONEYの語源には「警告する者」「忠告する者」という意味があります。お金の取り扱いには心構えが必要です。
「悪銭身に付かず」の故事があるように、お金は厄介な存在でもあります。死に金にならない使い方をしてください。