漫画家の夫と二人三脚してる妻のnote #4
2/25は新しい記念日
この日、ついに夫の単行本の出版されました。
昔まだ夫が彼だったころ、一緒に、ときどきコミケやコミティアに行っていました。
これは見に行くではなく、
夫が作った自主制作の冊子を販売していたから、
そのお手伝いでです。
たくさん売れるなんてことなくて、
持っていったものの大半を持って帰る、
そんなのが当たり前でした。
私にとって当時、漫画といえば。
本屋さんで買うものだったので、
足を踏み入れたことのない世界でしたが、
世の中には、こんな場所があったのか。
こんなにたくさん、自主制作してる人がいるのかとびっくりしました。
すごくたくさんの刊行物や沢山のデスクがある中から、
立ち寄ってもらったとき、それから、
気に入って買ってもらえたときの、ありがとうという気持ち。
手渡ししてお辞儀をしたときの気持ち。
それは、お金をいただく感謝はもちろんですが、
こんなに沢山の中から、
夫を見つけてくれて、ありがとうという感謝の気持ちに近かったです。
今回、夫の本を買ってくださっている方が日本のどこかにいる。
そう思うと、その方々にも、本当にありがとうございますと手渡ししたい気持ちでいっぱいです。
砂漠の中の砂金
世の中で、人に選ばれて、見つけてもらって、
愛されて。
そんな作品は、
本当に砂漠の中の砂金のように、
ごくごくわずかだなと思ってます。
いい作品も、見つけてもらうチャンスがなければ
砂の中に埋もれたままだし、
せっかく見つけてもらえても、
なーんだ、これ、金じゃなかったって思われてしまったら、すぐに忘れられてしまう。
まず、何かを作ろうと試みて、
それが本になって、
しかも沢山の人に読んでもらう。
なんて難しいんだろう。
これって、なんてすごいことなんだろう。
たくさん奇跡が起きないと、
なし得ないことです。
私は夫の才能ををたまたま見つけて、
そこに価値があると信じてきたけど、
それは他の方にとっては違うかもしれない。
それでも、
夫の作品が愛されて、
どこかで誰かを勇気付けたり、
ワクワクさせたりしてくれたら、
次の本が楽しみだなって言ってくださる方がいらしたら。
これほど嬉しいことはありません。