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読書記録「檻の中の少女」
今日の1冊は大石圭さんの作品を紹介します。
孤独な画家の「僕」は、モデルの美しい少女と、心を通わせていく。ある日、画商の提案で、少女のヌードを描くことになる。その裸体の美しさに衝撃を受けた僕は、辛うじて欲望を抑える。だが、少女が母親の激しい暴力を受けた夜、二人はついに一線を越えてしまう。僕は少女との愛欲に溺れながら、絵を描き続ける。その関係が大きな悲劇を招くとも知らずに…。恋愛小説とホラー小説の融合が生んだ、奇跡の傑作。Amazonより
〜読後の感想〜
最初にお話しますが、こちらジャンル的には「ホラー」小説となっていますが、読んでみるとホラーよりも「恋愛」の要素が強い作品でした。
作中に出てくる少女と画家、この二人が愛欲に溺れて一線を超えてしまうところから不幸が始まっていきます。
二人の年の差が気になったんですが。(11歳と33歳…)
関係性は割と分かりやすくて、読書途中で大体の予想はついてしまいました。
二人の関係性はまさに悲劇そのもので、そこからどう転んでも幸せにはなれないんじゃないか…と思いましたが、そこから二人は自分たちなりの幸せを見つけていきます。
普通の幸せではないにしろ、彼女たちにとってはあれが幸せのカタチだったんだろうなと思いました。
前半は少しエロさをもった作品なので、そこの部分では読む人の好みを選ぶかもしれませんが、後半読み進めると、それ以上に美しさや切なさをもった作品という印象が強かったです。