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読書記録「邪魔」

〜今日の1冊〜

今日は、奥田英朗さんの作品を紹介します。

奥田英朗、初期の傑作にして大藪春彦賞受賞作!!
その幸福は、本物ですか?
ほんの小さなきっかけから、追い詰められてゆく人たち。
平穏な日々が、暗転するーー。
ドアホンを手に取ると「警察です」という男の低い声が恭子の耳に飛び込んだ。
心臓が早鐘を打つ。ドアホンを置く手が小さく震えた。
怖がることなんか何もない。
うちは貧乏でも金持ちでもない平凡な家庭なのだ。
何も起こるわけがないじゃないか。
妻を事故で亡くして以来、不眠症に悩まされている刑事・九野。スーパーのレジ係として働きながら子育て中の主婦、恭子。華やかではないが平穏な二人の日常が、ある事件を機に交錯し始めるーー。小さなほころびがいつの間にか取り返しのつかない事態へと発展する、人生のもろさ、人の危うさを描いた著者初期の傑作!

Amazonより

〜読後の感想〜

はじめましての作家さんです。
何作か作品は知ってはいたものの、読んだ作品はこちらが初めてです。
平和な家族の日常が壊され、転がり落ちていく主婦。
その主婦の夫を放火事件の疑いで調べている警部補の男性。
物語は、そんな二人の日常生活の歯車が、少しずつ狂っていく様子が淡々と書かれています。
心理描写が細かく書かれているので、読んでいるうちに気持ちが登場人物に
惹き込まれていくような感覚になりました。
読んでいて救いようのない、どこか虚しささえも感じるような、なんとも言えない作品でした。
好き、嫌いが分かれる作品だとは思いますが、私個人としてはこのような作品は嫌いではなかったです。


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