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読書記録「希望が死んだ夜に」
〜今日の1冊〜
今日は、天祢涼(あまねりょう)さんの作品を紹介します。
神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生・冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたが、その動機は一切語らない。何故、のぞみは殺されたのか? 二人の刑事が捜査を開始すると、意外な事実が浮かび上がって――。現代社会が抱える闇を描いた、社会派青春ミステリー。
〜読後の感想〜
「子供の貧困問題」を取り上げた社会派小説です。
同級生を殺害した容疑で逮捕された中学生少女。
しかし、彼女は一向に犯行動機を語らない。
今や小説の中の話だけではなくなった「貧困問題」。
この小説でも、貧困の様子は凄くリアルに書かれていて、読みながら辛くなる場面がいくつもありました。
彼女の周りにいる大人や同級生たちも過去に貧しかった時期があることで、「貧困」をより身近に感じました。
貧困問題を取り上げながらもミステリーとしても読み応えが強い作品で、ラストの展開には驚かされました。
生活保護を受けることが恥ずかしいこと、これは正直自分も思ったことはあったけど、その考えを改めないといけないなと思いました。
本当に必要な人達に必要な支援が行き届いてほしいです。
重い内容ではありますが300ページちょっとですのであっという間に読み終えました。