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読書記録「Blue」
〜今日の1冊〜
今日は葉真中顕さんの作品を紹介したいと思います。
平成一五年に発生した一家殺人事件。最有力容疑者である次女は薬物の過剰摂取のため浴室で死亡。事件は迷宮入りした。時は流れ、平成三一年四月、桜ヶ丘署の奥貫綾乃は「多摩ニュータウン男女二人殺害事件」の捜査に加わることに。二つの事件にはつながりが……!? 平成という時代を描きながら、さまざまな社会問題にも斬り込んだ、社会派ミステリーの傑作!
〜読後の感想〜
主人公は出生届が出されず育てられた一人の少年「ブルー」。
彼を通じて、彼と関わる人達の心の中にある大きな闇が場面を変えて描かれています。
児童虐待・子どもの貧困・無戸籍時・モンスターペアレント・外国人の低賃金労働など様々な社会問題を取り上げた作品で、登場人物それぞれの壮絶な生き方に、読書中は常に苦しい気持ちが心にありました。
この本を通して、人の悩みや苦しみは外から見ただけでは分からないものなんだと、改めて感じました。
【両親に愛され、普通に育てられる】、この【普通】は【普通ではない】。
今自分がいる場所や環境、どれだけ自分が恵まれているかを考えさせられました。