姫沼のいわれ
現在、姫沼がある場所に明治時代、2カ所の小沼がありました。1917年(大正6)、北側の支流(利尻山からの湧き水)をせき止め、周りの湿地ごと人口的に沼化して広げられます。
ここに地元青年団が御大典記念事業(大正天皇即位のお祝い)として、ヒメマス15万粒をふ化放流したことから、その後『姫沼』と名付けられます。
姫沼がある地域は、昭和初めの資料の中で「リヤウシナイ沼」と書かれいて、ヒメマスを養殖していたことが確認できます。
リヤウシナイは、アイヌ語で”越冬する沢”という意味です。この名前が示す通り、当時から豊富な水量を誇っていた地域で地形的にも窪地であったところに沼地が形成されていたことが考えられるといいます。
もしかすると姫沼は以前、『リヤウシナイ沼』と呼ばれていたかも知れません。
姫沼周辺
姫沼は、ポン山の麓、標高130mに位置する周囲約800m、深さ約2mの人造湖なのです。
周囲はエゾマツやトドマツの原生林に囲まれ探勝路(散策道)が整備され1周約20分で巡ることができます。
探勝路脇には、白いウメガサソウがひっそりと咲き、クマゲラなどの野鳥のさえずりを聴きながら森林浴を楽しむこともできます。
休憩舎にある売店では、利尻や姫沼の景色、花、野鳥などの写真や絵葉書が販売されています。姫沼駐車場横にトイレあり。
逆さ利尻富士
晴れて風のない日は、美しい利尻富士(標高1721m)が鏡のような湖面に映るので『逆さ利尻富士』が撮影できます。風がなければ、どちらが本物の利尻富士かわからなくなります。この姿に姫沼を訪れた観光客は魅了されます。
姫沼展望台
姫沼入口にある『姫沼展望台』では、鴛泊湾一帯が望め、ぺシ岬や港を発着するフェリーの姿を見ることができます。