''元祖 流氷クルーズ船''『第十宗谷丸』
1984年(昭和59)5月、新造船の大型フェリーとして登場したのが『第十宗谷丸』(1599トン)。稚内~礼文島(香深)を片道2時間10分で結びスピードアップが図られた。2年後の1986年(昭和61)には、2000トン型大型フェリー『第十一宗谷丸』も就航する。利尻礼文への''大量輸送時代?''の到来となった。
『流氷in宗谷海峡クルーズ』(2月〜3月の土曜・日曜限定)
『第十宗谷丸』は、利礼航路においては全国から利尻島、礼文島へ向かう観光客を運び、チャーター船として樺太(サハリン)へ”元島民”などを望郷の地へ送り届けた。そんな「第十宗谷丸」は、イベント船として従来の連絡船では行われなかったような利用のされかたをする。
『流氷クルーズ船』~1980年代中頃以降、頻繁に北海道北部へ流氷が到来。「第十宗谷丸」は、網走の砕氷船「おーろら」に先んじて”流氷観光船”として活躍した。当時としては、斬新なイベントであったと考えられる。まさに『元祖 流氷クルーズ船』といえる。
クルーズでは、「船上結婚式」が行われたという記録がある。また、船内では、”流氷入りのウイスキーのサービス”や”クルーズ記念のニッカウイスキーのポケットボトル”も販売されていた。また、乗船者には、赤色のパスポートも配布されている。
その後、流氷の到来することが稀になり、その役目を網走の「おーろら」に譲ることになる。
参考・引用文献
・ハートランドフェリー船舶表
・website idyllicocean
・定期船ブログ