のんびり休日~本とコーヒーカップ片手に~
のんびり、のんびりしたい~!!
連休前、私はそう思っていた。でも家でのんびりではない。家にいると日常の延長戦で、のんびりする以前に色々と考えてしまうのだ。何も考えず、ただのんびりできる時間を!
だが、人込みは嫌だ。かえって落ち着かなくなってしまう。一昔前なら本を持って喫茶店でのんびりとできたが、いまどきゆっくりできる喫茶店を探す方が大変だ。
外は快晴。しかも風がない。これはきっと公園でのんびりできる。本とコーヒーカップ片手に出かける。
公園の人はまばらだった。みんなレジャーに出かけているのだろう。ちらほらとパラグライダーの練習をする人や凧揚げをする人がいた。
木でできたベンチに腰掛ける。背中にあたる日差しがぽかぽかと暖かい。
さっそく本を読み始める。1年半ほど前に買った本だ。祖母と孫のロンドン旅行のエッセイなのだが、当時 一気読みをして色んな人に面白いから読んで! と勧めたかった本だ。
豪華なロンドン旅行、一流ホテルや一流デパート等の魅力的な登場人物の数々、これが本当に現実に? と思わず疑ってしまう小説のような体験。
全てが心に沁み、読み終わった後に、ほぉ~と思わず声がでる。自分が素敵なロンドン旅行から帰ってきたような、心が十分に満たされたがゆえに溢れ出る吐息。
一生大切に手元に置いておきたい一冊。もう一度ゆっくり読みたいと思いながらなかなか読めずにいた本だ。
久しぶりに読んでも、やっぱりほぉ~と声がでた。すでに三時間が経っている。太陽の位置が随分と変わっていて、背中を暖めていた日差しはもう左頬を暖めている。
太陽の日差しをたっぷりと浴び、身体の中にエネルギーが蓄えられた気がする。豪華なロンドン旅行をしてきたように、心も十分満たされている。
のんびりできた。いい1日だった。