【みやまる】のほ本!7冊目-たけしくん、ハイ!-

 オイラ今日はよォ面白い映画観たんだよコノヤロウ。「龍三と七人の子分たち」。今日はその勢いで「殿」の幼少時代を振り返る「たけしくん、ハイ!」。「たけし本」には「世相を斬る」的な内容の世の中に一石投じる内容のモノもあるが本著はのんびりとたけしのテレビでの語り口そのままに過去を振り返る、「ちょっと昔の話でもしよっか」くらいなもの。

 酒に弱く気の小さい父・菊次郎、貧乏「だからこそ」たけしに教育に打ち込ませる母さき。北野家の末っ子として可愛がられるたけしの目線には当時の文化・風俗への愛に満ちている。豊かな時代ではないが美化も卑下もせず「オイラの頃にはこんなやつがいてこんなことがあって」という微笑ましい逸話を振り返る。

 鎌倉で初めて外国人に会った、友達みんなが騙されたインチキ空手ショー、父ちゃんが暴れて台無しになったクリスマスパーティー、あくなき野球選手への憧れ。ビートたけしの原点を自筆の挿絵と共に語りつくす。両親のことを重点を置いた「菊次郎とさき」と合わせて読むとまた魅力倍増。どちらも短くまとまった本なので苦労せず1度に2冊読めるはず。



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