【みやまる】電車映画のようなもの その32-わたし出すわ-
このコーナーのタイトルの元ネタは森田芳光監督の『の・ようなもの』。全くそのまんまというのはちょっとおこがましいと思ったので中黒(・)は外した。みやまるは『の・ようなもの』『間宮兄弟』『僕達急行 A列車で行こう』といったコメディともまた違う笑顔になれる森田映画が大好きなのだ。
前述の3作は落語、男兄弟、電車と割と男性的な映画ばかりだけどこの『わたし出すわ』は❞旧友にお金を渡すために北海道へ帰ってきた小雪主演のファンタジー❞という女性的な映画に。といっても森田監督の人間味のある作風は変わらず。突然昔の女友達が夢を叶えるためお金をくれる。反応は喜ばれたり、驚かれたり様々。どうしてそんなことをするのかは最後までちゃんとは語られない。ぼんやりとした作品の雰囲気が函館の町の空気にものすごく似合っている。思い出して書いてるだけでうっとりとした気分になる美しい映画だが、路面電車の運転手になった友人は語る。「世界中の路面電車に乗りたい」と。う~ん、素敵すぎます。
映画ってもっとこれくらいの~~~んびりした作品がもっとあっていいんじゃないでしょうか?どうも無理にテンション上げてる映画ばかり作られてる気がしなくもないんですが・・・。思い返してちょっと「フフフ」とほほ笑む、そんな一本。そしてこの「フフフ」具合が小雪にピッタリ。
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