現在のバトスピは努力で強くなる
皆さんこんにちは。まっさです。withコロナの生活にほとんどの人が慣れ、公式がイベントを開催してくれるようになりましたね。メガデッキが発売され、4月にはコネクティッドバトラーズ、5月末には新章がリリースされます。
今回は「バトスピは努力で強くなる」と称しまして、競技プレイヤーが普段どのような思考や努力をしているのかをお伝えしようと思います。4,5月には公式主催のバトラーズカップ転醒杯も開催されます。これから大型大会に出場される皆さんに少しでも役立てば幸いです。
目次
①バトスピは運ゲー?実力ゲー?
②身につけておきたい知識・プレイング
・抱え込み
・除去できるカード、できないカードの把握
・ケアできる防御札、できない防御札の把握
・リーサルプランの把握
・バーストや主流防御札の把握
③デッキ選択
④まとめ
①バトスピは運ゲー?実力ゲー?
このように問われたら、皆さんはなんと答えるでしょうか。「勝ってる人がいつも同じだから実力ゲー」と答える方もいれば、「フェンリグやクラーラ引いた方が勝つから運ゲー」と答える方もいるでしょう。どちらも正しいです。僕は現在のバトスピは実力ゲーと考えています。
ここでいう実力とは、デッキ選択、デッキ構築、プレイングなど、運要素以外の全ての能力を含めた「プレイヤーとしての実力」です。プレイングの上手さだけを指すわけではありません。ここで例として僕の2022年度の大型非公認大会の実績を見て頂きたいと思います。
1/8(土):極超杯 参加者64人
予選5ー1、2位通過 ベスト4
1/29(土):コアマスターズ 参加者112人(?)
予選5ー2、オポ落ち
2/13(日):津田沼真転醒杯 参加者32人
予選4ー1、4位通過 準優勝
2/20(日):シバケン杯 参加者64人
予選4ー2、8位通過 ベスト8
トータル
参加大会4
予選抜け3/4
オポライン到達4/4
このように、参加した4大会全てでオポラインに到達。コアマスは惜しくもオポ落ちしてしまいましたが、それ以外の3大会は全て決勝トーナメントへ進出しました。
もし、現在のバトスピが運ゲーであれば、オポライン到達4/4なんてあり得ないとご理解頂けると思います。もちろん、個々の試合では対面が初手にイザイザを配置してブン回ったり、制限カードを引かれて負けることもあると思いますが、非公認の予選は5,6試合あり、その中で2試合も3試合も対面がブン回ることは少ないです。よって事故や対面のブンブン、制限カードのドローで1,2試合落としても残りの4試合を実力で取れればオポラインに到達できるということです。このように現在のバトスピは実力ゲーであり、正しい方向性の努力を積み重ねれば勝率は上がります。
②身につけておきたい知識・プレイング
現在のバトスピは環境の変化が早く、一昔前には定石であったプレイングが、現在では悪手だったりします。また環境も大型大会がある度に変化します。ここでは僕が「これらを身につけることができれば勝率が上がること間違いない」と考える知識及びプレイングをご紹介します。
・抱え込み
抱え込みプレイングとは、
「本来なら召喚/配置できるカードをあえて召喚/配置せず、手札に保持し次のターン以降にプレイする」プレイング
のことを言います。
少し昔話をします。大創界神時代と呼ばれた、2018~2019年の神煌臨~超煌臨編時代において、土地(この時代では創界神ネクサスカード)は
配置すれば配置した分だけ有利
になれました。当時は創界神上のコアを飛ばすカードは多少あれど、創界神を破壊するカードなんてものは存在しませんでした(あってメジェドくらい)。そのため、山から引いてきた創界神をコアが許す限りガンガン配置し、その神技や神域、界放をフルに使ってパワーで押し込むのが定石でした(そんなわけだから「神引きゲー」「初手運ゲー」と揶揄されてしまいましたが)。
しかし、転醒編に突入し、青の世界やクロノドラゴン、ゴッドブレイク等起幻を持たない創界神を破壊するカードが刷られるとその定石は崩れました。さらに、真転醒編で相手の土地をことごとく焼き尽くし、破壊したネクサスをトリガーに山を掘り進める機竜が登場し、いよいよ大創界神時代の常識は通用しなくなりました。
今でも大創界神時代と同じように引いた土地を何も考えずに貼ってしまうプレイヤーを相当数見かけます。大型非公認大会を連覇したこともあるプレイヤーが、コロナでバトスピを半年ほど離れて復帰した際、この抱え込みができずSBでボコボコにされているのを僕は何度も見ました。バトスピがポケモンカードなどと異なり、競技プレイヤーとカジュアルプレイヤーの実力差が大きく出てしまう原因はおそらくこれだろうと僕は考えています。
抱え込みプレイングの実例
では抱え込みプレイングとはどのようなものなのか。最もわかりやすい実例がバトスピチャンピオンシップ2020~2021 the finalでw-oneのずみ選手が使用されたゴッドゼクスです。
この盤面見て「左勝ちそう!」と予想する人はほとんどいないでしょう笑
準決勝第一試合はゴッドゼクスvs青緑グッドスタッフ(以下アルパラ)の対戦でした。ボーンシャーク号、緑の世界、ロストソード、幻魔神と順当にパワーカードをプレイし、ガンガン攻撃するアルパラ側に対し、ゴッドゼクス側がすることは紫の世界配置とドロソの使用だけ。シンボル数や展開されたカードを見てもアルパラ圧倒的有利な盤面でした。
しかしずみ選手は
大量に採用したドロソでリーサルパーツ全てをハンドに抱え込み、それらを1ターンで一気に吐き出す
ことでまさかの大逆転勝利を収められました。そのデッキ構築や的確なプレイングは多くのプレイヤーの度肝を抜いたと思います。僕も鳥肌が立ちました。
これが抱え込みであり、全国大会でも行われる、現代バトスピ必須のプレイングであることが分かって頂けたかなと思います。
抱え込みは基本的に機竜や覇王など、土地をかち割ってくるデッキとの対面で行うという認識で大丈夫です。
最近だとメガデッキで登場した赤白アマテラスが、ダイナスティーで土地を、グランテラスでスピリットを容赦なく除去してくるのでこの場合も抱え込みプレイングをします。(その抱え込みプレイングを許さないために赤白に火山が入ってるわけです)
逆にイザイザやWBSなど、相手のネクサスを除去するカードが基本的に搭載されていないデッキと戦う時は1枚でも多くネクサスを配置した方が優位に立てることが多いです。
・対面するデッキが除去できるカードの種類と除去できないカードの種類を把握する
抱え込みプレイングができてない方はそもそもこれを把握できてない方がほとんどです。
例えば、覇王というデッキは、ネクサスや創界神ネクサスをガンガン破壊できますが、系統”起幻”を持つ創界神、デメテール、ラクシュミー、イザイザなどには一切触れることができません。破壊はもちろん、コアを飛ばすことすら不可能です。
逆にイザイザというデッキ。こちらは、スピリットやアルティメットなどの生き物は例えどんな耐性があろうとオオヤシマで貫通除去できますが、ネクサスカード及び創界神ネクサスカードには一切触れることができません。
このように、どんなデッキにも「除去できるカードの種類」と「除去できないカードの種類」があり、それを把握しているかしていないかでは雲泥の差です。対面が除去できるカードは抱える必要がありますし、除去できないカードを抱えておくのはテンポロスとなり、相手の展開に追い付けず、負け筋を作ってしまいます。
現在はSNSが発達し、多くの競技プレイヤーの皆さんがTwitterやYouTube、ブログなどで最新の構築や強い構築を紹介して下さっています。それらの構築を調べ、環境に存在するデッキが除去できるカードとできないカードを把握しておくだけでも大きく勝利に近づきます。
・ケアできる防御札、できない防御札を把握する
各デッキに除去できるカード、できないカードがあることは先ほど述べましたが、同じように各デッキごとに”ケアできる防御札”と”ケアできない防御札”が存在します。
例えば、白ガンダム(白コン)デッキは氷刃血解やキングスコマンドはケアできますが、絶甲氷循は制限カードのグランウォーデンを引かない限りケアできません。アレックスもクロノドラゴンを採用していない限りケアできません。
イザイザは絶甲氷循、アレックスはケアできますが、ライウンオロチが禁止されたことにより、氷刃血解のケアができなくなりました。
このように、自分が握るデッキはもちろん、環境に存在するデッキのケアできる防御札、できない防御札を把握することがすごく重要です。自分は次の相手のターンを耐えられるのか、それとも防御札が通らずに負けるのかを判断する基準になりますし、もし耐えられないのであれば、今のターンで何かしらの対策を打つ必要があります。「ブロッカー残ってるし、なんとか耐えれるだろ」みたいな感覚頼みのプレイでは勝率は上がりません。
・リーサルプランの把握
これもやってる人は少ないのかなと僕は感じています。各デッキがどのようにアドバンテージを稼ぎ、どのようにゲームに勝利するか、その一連の流れがリーサルプランです。これは知っていれば知ってるだけギリギリのゲームで勝ちを拾え、知らないだけで初見殺しされることが無数にあります。自分のデッキのリーサルプランを確認するのはもちろんのこと、自分は使わないが環境に存在するデッキのリーサルプランも頭に入れておくことが望ましいです。
リーサルプランを最も効率よく知ることのできる媒体はYouTubeです。現在増加傾向にあるバトスピYouTuberの皆様が、それぞれのデッキがどのようにリーサルを出すのかを無料で見せてくれます。しかも、超マイナーなデッキから、コラボのような使用率の低いデッキまで全て網羅されてます。
僕は新しいカードが発売されれば、そのカードを使ったデッキの動きを全て確認するように心がけています。マイナーなテーマからコラボに至るまで全てです。
非公認大会予選最終戦、桜庭ローラに無限パンチされて予選抜け逃したり、ネロンガにロンゴミ合体されて負けたら後悔しませんか?僕はします。
・バーストや主流防御札の把握
上述した3点と同様に各デッキに採用されているバーストや防御札も非公認大会の結果ツイートに掲載されているレシピから確認しましょう。
特にフェンリグやファラオム、女神顕現など踏ん付けた瞬間にゲームの有利不利が逆転するようなバーストには注意が必要です。
勝ち確の盤面でフェンリグファラオムカシウス撃たれて負けることほどしょーもないことはありません。
また絶甲をケアして殴ったら氷刃で耐えられて負けるのも非常にもったいないです。
流行リストの採用カードを把握しておけばこのようなしょーもない負けをゼロは無理でもある程度は減らせます。
③デッキ選択
最後にデッキ選択のお話をしておきます。このデッキ選択についても情報収集が大事です。
・直近の非公認大会の最大母数のデッキタイプ
・直近の非公認大会でベスト8以上に入賞したデッキタイプ
これらを大会運営の結果ツイートから確認し自分が出場する大会の環境を予想します。予想の仕方に関してはたくさん出場して場数を踏んでくださいとしか言いようがないです。マッチングには当然運も絡みますから、その大会の最大母数と一度もマッチングせず予選終了なんてことも多々あります。
デッキの握り方は大きく分けて3つ
・自分が最も使い慣れている、もしくは自分が好きなデッキを使う
・環境トップ(tier1)を握る
・その大会の最大母数や環境トップデッキの大多数をメタれるデッキを握る
一番上は勝っても負けても満足のいく、楽しい大会になると思います。僕のおすすめは真ん中で、環境トップはやはり勝率が安定します。その反面、ミラーという本当に不毛なマッチになりやすくなるので注意が必要です。最後の握り方は成功した場合のアドバンテージが大きい反面、失敗した時のリカバリーが難しく、ハイリスクハイリターンと言ったところです。
デッキ選択の方法にこれが正しいみたいなものはありません。上の3つもあくまで一例です。大会終了後、大会の結果に満足のいくデッキ選択をすることが最も大事です。
④最後に
いかがだったでしょうか。本当はまだまだ書きたいことがありましたが、あんまりゴタゴタ書くと読む気が無くなってしまいますので今回はここまでにします。
この駄文がこれから大会に参加される誰かのお役に立てたなら幸いです。
質問などございましたら気軽にDM送ってください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。