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田中一村 奄美の光 魂の絵画@東京都美術館

「田中一村 奄美の光 魂の絵画」を見に東京都美術館へ。

いつも撮っちゃう

訪れたのは日曜日の午後13時半。事前にオンラインでチケットを購入していたこともあり、並ばずに入場できた。思ったよりは混んでおらず、ほっとする(比較対象が2023年春のエゴン・シーレ展とマティス展だというのがあるけど・・・)

作品の撮影は禁止されていたため、写真などはないのだけれど感想を簡単に。

第1章 若き南画家「田中米頓」東京時代

「神童」として将来を嘱望された幼少時から東京美術学校中退後までの絵が展示されている。幼少時からとにかく絵がうまい。
南画を続けていたら、どんな人生を送っていたんだろう。
南画からの転換期に描かれた「秋色」という2枚の絵がフロアの最後に並んで展示されていたんだけど、これがハッとするくらいよかった。

第2章 千葉時代「一村」誕生


印象に残ったのは千葉寺の風景を描いた色紙。
昭和20年代ののどかな風景と、そこで共に暮らす人たちが描かれている。
情景を共感できる近しい近隣の人々に贈られていたとのことで
一村と周辺の人々の関係性なども伝わってくるよう。

観音像を描く。山水画の古典を学ぶ。写真を撮影する。肖像画を描く。襖絵や天井画を描く。旅に出た先で色紙に風景画を描く。
人生すべてを絵のためにささげていたのだなあと感じる。

作品数が多かったので、中盤から見るペースを上げていく。このあたり調整しないと最終盤に力尽きてしまう・・・。

「桐葉に尾長」、葉の力強さがすごい。実物を見れてよかった。
この時期に描かれた植物と鳥の絵はどれも美しくて、眼福。
着物の帯や日傘などのデザインもとても素敵だった。

第3章 己の道奄美へ

奄美大島に移住してからの作品群。
描かれている奄美大島の動植物はいわゆる「南の島」のイメージと違い、なんだか深い、とても深くて湿ったような、静かな空気を纏っている。

そういえば、昔TBSアナウンサーの安住紳一郎さんがラジオで「奄美大島はあまり日差しがないんですよ」という話をしていた。降水量が多く日照時間が短いため、霧の日も多く、沖縄や石垣島などのリゾート地とは印象が異なっており、落ち着くとのこと。
「アダンの海辺」の薄曇りの空を見ながら、そんなことを思い出していた。

帰りに図録と「アダンの海辺」のポストカードを購入。
定形外サイズのポストカードは収納に困るので買おうか迷った挙句、やめてしまうことが多いのだけれど、今回は、いつか奄美大島にいってみたいという思いを込めて購入。

いつか奄美大島にいこう
はい、チーズ

おまけ

「むしろ印象に残るのは、怖いぐらいの山、雨、ガス、霧、鳥、蛇、ハブ」

【日曜天国 傑作選】「ガラパゴス密度 ガラパゴス超え」
(2017年6月18日放送)

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