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キャリコン視点でオリンピックをみると_番外編
こんにちは。
そよ風です。
今日で「TOKYOオリンピック2020」が閉幕。
オリンピック開催期間は、お休みしている連続ドラマもあって、もっぱらテレビでオリンピック観戦を楽しんでおりました。
そこで、今日は番外編。
「キャリコン視点でオリンピックをみると」をお届けします。
今回、私が注目したのは兄妹(姉妹)金メダリスト。
柔道の阿部一二三・詩兄妹、レスリングの川井梨紗子・友香子姉妹。
彼らがメダルを獲得したのはたゆまぬ努力を惜しまず、才能を磨いてきたからに他ならないのですが、加えてカナダの心理学者・パンデューラが提唱した「自己効力感」も一役買っているのでは…と考え今回筆をとりました。
自己効力感とは、ある目標に向かって、自分ならできる!という効力予期の感覚のことです。
アスリートたちの多くは高い自己効力感を持っていると思います。とりわけ、上述した兄妹・姉妹アスリートたちは、この自己効力感を高める要因に恵まれているのです。
まずは、自己効力感形成のための4つの要因を紹介しましょう。
①遂行行動の達成…こちらはわかりやすくいうと、成功体験のことです。この間の大会で優勝した。だから、次の大会でも優勝できる、という効力予期が沸き上がるのですね。
②代理経験…お兄ちゃんが試合に勝った。じゃあ、同じ練習をしてきた私もきっと勝てる、という代理経験が効力予期の形成につながるのです。
③言語的説得…「お姉ちゃんならできる!」「お前なら一番になれる」という言葉による説得を繰り返すことにより、自己効力が高まっていくものです。
④情動喚起…体や心で起きた変化を体験することによって、自己効力感は形成されます。例えば人前で話すと汗が出る、緊張で心臓がバクバクするという体験をした人は、同じ状況下での自己効力感が低下します。ですので、自らがリラックスしたり自らを鼓舞する状況は何だろうと冷静に分析することで、自己効力感の向上が期待できるのです。
幼いころから、同じ環境で育ってきた兄妹(姉妹)なら、自己効力感を高める要因も倍になるメリットがありますよね。特に②の代理経験数でいうと、圧倒的ではないでしょうか。幼いころから競技を続けてきた兄妹(姉妹)にとって、「優勝した」「一位になった」「連覇した」「全勝した」という兄、姉、妹たちの経験が、自らが体験したかのように捉えられるのは、強みとなったことでしょう。
こうして、オリンピックの余韻にひたりながら、ドラマの再開とパラリンピックの開催が待ち遠しい、8月の夕闇。