【週末投稿】つれづれ有用植物#140(キジカクシ科アマドコロ属:アマドコロ)
ヨーロッパや東アジアに分布し、日本では北海道から九州にかけてみる事ができる多年草です。白い花が連なって下垂する姿が美しいため観賞用に庭で育てられたり、食用や根茎は薬用になります。班入りの種もあります。
高さは30~80cmくらいになり、地下には横走する多肉質の地下茎があります。変種のオオアマドコロでは草丈1メートル、茎径1センチメートルになるそうです。
茎は毎年地下茎の先端から1本だけ作られ、多少斜めに立ちます。葉は互生しています。
花期は春から初夏にかけて、各葉の付け根から単一または基部で2分した細長い花柄を伸ばして、細長いつぼ型の白色の花を付けます。
果実の色は、夏から秋に暗緑色から青黒く熟します。
種子は低温にあたることで休眠状態が打破されるため、一冬越すと翌春に芽生えますが、地上部に葉を展開するにはあと1年土の中で過ごさなければなりません。
■アマドコロ・・・里山歩きで見つけました・・・雲附山(約1分)
ohananoeizou 様
■食用としての利用
春先の未だ葉が開いていない若芽を食用にできます。
緑が濃い葉の部分には少苦味があり、下茹でした後に水にさらしておくことである程度抜くことが出来ます。
少しアクがあるので下茹ですると良いですが、食感が損なわれない様に1分ほどでさっとゆで上げます。
お浸しや炒め物に利用すると良いでしょう。
また適当な長さに切って天ぷらにすると甘味があり美味しいそうです。
また根茎は一年中利用出来、特に晩秋(10月ごろ)が旬とされ、砂糖と醤油で甘く煮て食べたり、天ぷらやフライにすると美味しいそうです。
■お茶
アマドコロ茶は韓国で、古くから飲まれており韓方茶(はんばんちゃ)と呼ばれています。
地上部の茎葉が黄変して枯れはじめる10月~11月頃に根茎を掘り出してひげ根を除いて水洗いし、刻んで日干しにします。
10~30分間煮だして作ります。
■似ている植物
ナルコユリ(ユリ科)がありこちらも食べられますが、ホウチャクソウ(イヌサフラン科)は若芽が有毒なので注意が必要です。
ナルコユリ
茎に陵がなく、草丈が60 - 100センチメートルになります。
ホウチャクソウ
地下茎が無く、茎は波打つ。
PinguBanana は、さっそく通販で苗を購入して庭に植えてみました。
食用目的?なので、成長効率の良い「班無し」タイプです!