【週末投稿】つれづれ有用植物#232(クラサキ科キュウリグサ属:キュウリグサ)
新芽を一斉に出す時期の前の、地面がよく見える冬頃に規則正しくかわいらしく地面にロゼット状でひっそりと冬越ししている植物がある。
上記写真根の様に根元の葉はスプーン形で規則正しく並んでいる。
個体によってはもっと葉の数が多く幾何学的に美しい。
キュウリグサ(胡瓜草)と呼ばれる越年生2年草です。
葉を揉むと、キュウリの様な匂いがする事から命名されたそうです。
同じ科で有名な植物には、ハーブにも利用される「ボリジ」があります。
花期は3月から5月頃にかけて淡い青紫色の花を咲かせます。
茎は基部で多数に分枝して立ちあがり、 柔らかく、細毛が密生して淡紫色をおびることがあります。
花は小さく直径 2mm ほどです。この茎の先端に出来る花の巻き方がサソリの尻尾のようなのでサソリ型花序ともよばれています。
5月頃には高さ30cmほどになることもあるそうです。
花が咲く前の、若い葉や茎は、山菜として食べることもできます。
とりわけおいしい、という事ではありませんが、ふきのとうなどと一緒に天ぷらなどにして、春を楽しむという感じでしょうか。
生薬としての名前はフチサイ(附地菜)と呼ばれ、葉や茎全体を乾燥させたものを煎じて飲むと、利尿薬としての効能があります。
同じムラサキ属で似た植物で
ハナイバナ科の「ハナイバナ(葉内花)」というものがあります。
キュウリグサは、花の中央が黄色い色をしていますが、ハナイバナは白です。葉の形も違いがあります。同様に解熱や利尿作用があるそうです。
ワスレナグサ科の「ワスレナグサ」も花が似ています。
キュウリグサの花は直径2mmほどしかありませんが、ワスレナグサの花は直径6〜9mmほどあります。キュウリグサの花が水色なのに対し、ワスレナグサの花は濃い青色をしており、白やピンクの花を咲かせる品種もあります。
■30秒の心象風景21863・小さなかわいい花~キュウリグサ~
arasiba1954 様
今回ご紹介した植物は、とても小さいので慣れないと見つけられないかもしれません。関東は4月に入ると、いろいろな野草が生え始めるために隠れてしまいます。それまでが見つけるチャンスかもしれませんよ。