21歳のオタクに突き刺さるスーパー戦隊MOVIEパーティーの最高と真実

・2020/02/08(20日目)。

・今日は「スーパー戦隊MOVIEパーティー」の公開日である。長いな。以下MOVIEパーティーで。

・以下ネタバレ含みます。

・映画の話をする前に自分の話を少ししたい。自分は仮面ライダーは全て見ているが、スーパー戦隊は最初の数話を見て気に入ったものしか見ない、というスタイルにしている。

・気に入ってリアタイで毎週見たのはトッキュウジャーとルパパトのみであり、リュウソウジャーは全部追っているわけでは無い。だからといってルパパトだけを目当てに観に行くのではなくリュウソウのキャラは割と好きなのでその点も楽しみにして見に行った。

・無論一番の目当てはルパパトであるが。ファイナルライブツアーも行き、グッズやCD、雑誌、写真集を買うほどのハマりようだったので。コウやアスナなどのルパパトにいないような性格のキャラと絡む事でどのような変化が起こるかという点でも楽しみであった。

・以上の心構えをして、公開日最も早い時間にMOVIEパーティーを見に行った。以下、その感想をつらつらと書いていく。

・この映画はまず「リュウソウジャーvsルパンレンジャーvsパトレンジャー」のリュパパトパートがあり、次に「魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO」のキラメイパート、最後に「上記4戦隊とプリキュアのEDダンス」のEDダンスパートというような構成になっている。

・まずはリュパパトパートの感想を話していく。一言で言うなら予想以上であった。よく戦隊のVS映画で使われる手法だがルパパト組とリュウソウ組の両方を含む2〜3人の小グループを作ってそのグループ単位で話を動かしていく。

・流石はスーパー戦隊、その分け方が秀逸である。魁利とコウ、圭一郎とバンバ、透真とつかさとカナロ、咲也とトワ、初美花とオト、ノエルとメルトとアスナである。

・そしてその回し方も上手い。魁利がコウに怪盗としてやってきた経験から諭すシーンがあったり、圭一郎とバンバの堅物コンビがいがみ合い、それを咲也とトワの弟分コンビがそれを上手くなだめたり、つかさとカナロが紆余曲折ありお茶に行ったときにたまたま透真と出会い、そこでルパパトの大人チームの静かに対立するのに対し脳内ピンクのカナロという対比が生まれたり、最年少であった初美花より年下(かどうかは置いといてより年下枠)のオトちゃんと組む事で成長っぷりが見られたりという要素があり、ノエルとメルトとアスナが主な話の主軸を回す。

・どの要素も面白く、あまり見られなかった一面が観れるなど、非常に良かった。

・また、ストーリー面も良かった。今作の敵キャラとしては主にステイタス・クインティプルのギャングラーの残党「ガニマ・ノシアガルダ」、そのガニマから生まれたマイナソー、そしてそのマイナソーを生み出し、幽閉されていたガニマを解放したリュウソウの敵幹部「クレオン」の3体である。まぁクレオンはほぼ主な戦闘には加わっていないが。

・ストーリーはガニマがお宝としてティラミーゴを始めとした5体の騎士竜を自分の金庫の中に閉じ込めるところから始まる。こうしてガニマは力と人質を同時に手に入れる。まずは金庫を開けて騎士竜を解放するためにガニマとパトレンジャー、リュウソウジャーが交戦している中ルパンレンジャーが登場する。その直後、ガニマがティラミーゴの力を使うと金庫が金色に変化、ステイタス・ゴールド・クインティプルとなってしまう。

・金色の金庫が5個、つまり開けるためにはダイヤルファイターが10個必要になるが、ダイヤルファイターは全て合わせても8個しかない。一度戦闘から離脱し対策を取るが、ダイヤルファイターを新調するのは非常に時間がかかりそれまでにガニマによる甚大な被害が出ることは必至である。つまり実質的に相棒である騎士竜の命と地球を天秤にかけられた状態である。

・その事実が突き付けられた時、それぞれの戦隊はそれぞれの反応を返す。コウ以外のリュウソウジャーは「地球を守るためには騎士竜を犠牲にするしか無い」と言い、パトレンジャーは「ダイヤルファイターが新調出来るのであればそれまで一切の被害を出さないよう守り通すまで」と言う。そして騎士竜を犠牲にすることを受け入れられないコウに魁利は「どうしても大事なものを取り返すためなら、正しいとか関係なく自分の正義を貫くべきだ」と説く。

・この対比がやはりルパパト的な良さであり、そこがそのまま今回のリュパパトにも十二分に受け継がれていると思う。さすがルパパトを書き上げた香村脚本である。

・また素面アクションも非常に良かった。外部者(=リュウソウ)の前で変身したくないという理由があり、ルパン組では多く素面アクションがあった。特に透真のスタイリッシュな戦闘員の槍を奪うシーンは否が応でも心が躍る。

・思ったより長くなってしまった。上記の通りリュパパトパートは最高であった。問題は他のパートである。

・次のキラメイパートは宝石の国「クリスタリア」が闇の帝国「ヨドンヘイム」に侵略され、そこから逃げてきたクリスタリアの王女「マブシーナ」と「キラメイストーン」。そのうちのレッド以外の4つのキラメイストーンが共鳴する地球人と出会いキラメイジャーが誕生するまでを描く。

・一つ言いたいのは誕生のエピソードなので当然ではあるが、知らん奴らが出てくる。新しい戦隊へのワクワクよりも、リュパパトの余韻が消されていく喪失感の方が大きい。さらに、一人一人のキラメイジャーとキラメイストーン出会いのパートをよくいえば丁寧に書いていて、悪くいえばほぼ同じことの繰り返しが4回行なわれる。テンポが悪い。

・まぁこれはまだ良いとして一番個人的にダメだったのはプリキュアが急遽登場し、一緒にエンディングダンスを踊ったことである。

・CGのプリキュアとキラメイジャーが一緒にまずプリキュアのダンスを踊る。その後ルパパト、リュウソウ、また他のプリキュアも加わりケボーンダンスを踊る。実にカオスな時間が流れる。プリキュアのCG技術は素晴らしかったが。

・最早本来一番楽しむべきリュパパトの余韻は映画終了後には一切残らず、意味不明のコラボを見たという謎の感情だけがそこには残るのだ。

・しかし、これだけは言いたいのはキラメイジャーの部分もプリキュアとのエンディングダンスの部分も駄作ではない。というかそもそもターゲットは自分のような成人オタクでは無く、現役で見ている子供たちなのだ。自分のような成人オタクに刺さらなくてもある種当然である。

・またネットの反応をいくらか見ているとエンディングダンスについて「頭おかしいってwwww」などという反応が多く見られた。悲しいかな、もうそれを手放しで、今風に言うなれば草を生やせなくなってしまった自分に気付いた。

・まだ21で実年齢ではまだまだ若輩者だが、昔からインターネットに触れオタクとして過ごしてきた中でそういうものに手放しで喜ぶことが出来ななくなってしまった事に「オタクとしての老い」という残酷な真実を突きつけられる。その点では自分にとってのMOVIEパーティーとはある種残酷な映画であったとも言える。

・とは言えリュパパト部分は名作であったのでルパパトかリュウソウ、どちらか一つでも追っていれば見る価値はある名映画であったと思う。なんらかの形で配信される事があれば今度は自宅でゆっくりと怪盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャーの最後の活躍を楽しみたい。








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