宝物のような歌声
宝物のような曲に、歌声に出会った。
体温 / 松尾太陽
大切な君と出会い、日々が彩られていく。大切になればなるほど失うことに怯え、怯えながらも手を伸ばし、しっかりと握りしめる。
大切なことがあるから、怖いことが増える。
怖くても怖くても、大切にしたいくらい大切。
曲が進むにつれて、徐々に艶っぽく熱を帯びていく松尾太陽さんの歌声。聴覚だけでこんなに、暖かさ、を温度として感じることがあるなんて知らなかった。
心地よい歌声、暖かさという温度、浮かぶ情景。歌だけとは思えない高密度な体感に、魅せられる。
ひとりの夜、大切な人へ連絡を取る時、誰とも会えないぽっかりとした休日。
私だけではなく、たくさんの人にあたたかく寄り添ってくれる、苦しいくらい優しくて美しい歌声だと思う。