a kind of loveを何度でも。

一番好きな◯◯って何?

この類の質問をするのもされるのも好きだけど、答えるのってすごく難しい。食べ物でも、本でも、アーティスにトでも、果物でも、色でも。ついつい、『今』一番好きなのは‥と勝手に逃げ道を作って回答してしまうけど、私にはひとつだけ即答できる一番好きな〇〇がある。

私が一番好きな曲は、超特急さんの「a kind of love」

初めて聴いたときに、明るく照らしてくれるような歌声にものすごく救われて。なんでこんなに好きなんだろう、と自分でも不思議なくらいいつも聴くようになって。ある時不意にわかった。世界には何の影響もなくても、それでも自分にとっては絶対的に大切なものを選び、そっと大切に抱えながら生きる。そう決めたけれど、正しさとは離れていくかもしれない不安で心は張り詰め、いつの間にか息を潜めるように身を縮こまらせていた日々。そんな日々すら、なんの意気込みもなく自然に肯定して認めてくれる、深くて広い愛情をa kind of loveから感じていたのだ。だから、楽しい時も嬉しい時も、悲しい時も辛い時も、怒りの気持ちでぐちゃぐちゃになっている時でも、いつでもこの曲をいちばんに聴いてきた。

そして、先日のさいたまスーパーアリーナでの超特急さんの10周年記念ライブ「Dance Dance Dance」でのa kind of loveのパフォーマンス。

タカシくんのアカペラから始まったa kind of loveは、これまででいちばん素敵なパフォーマンスだったと思う。君がいることの喜びを明るく優しく、僕らがいなくても成立する世界への心細さを切なく、その身ひとつで表現するタカシくんの歌声と表情が自分の感情と直接共鳴したような感覚がして涙が溢れて止まらなくなった。そして、会場全体に、生中継で見守る人たちに、そしておそらく何より共にステージに立つメンバーに、ひとりひとりに語りかけるように差し出された、それでもね、の柔らかく芯の強い歌声!本当に心が晴れ渡り、体全身に気持ちのいい空気が行き渡ったような感じがして、ああ、この歌声があれば大丈夫だ、と心から思った。そしてアカペラのラスト、丁寧に伸ばしたロングトーンの後、タカシくんがメンバーを呼び寄せ5人揃ったとき、本当に8号車で良かったと改めて感じた。そこからの5人の幸せそうな顔でのパフォーマンスはまさに希望と笑顔と優しさそのものみたいで、タカシくんの歌声に笑い声が混ざるのもより一層嬉しい。何回聴いても、飽きるどころかどんどん好きになるa kind of loveの「最高」がまたしても更新された素敵な時間だった。

a kind of loveがなかったら。私は、もっと弱く閉じこもったままで、乗り越えられなかったことがたくさんあったと思う。大切なものを大切にする。その気持ちに優しく力を与えてくれる大好きな曲。

さあ明日も、a kind of loveから1日を始めよう。

♬僕らなしでも世界は 必ず回り続ける それでもね  僕には君が必要なんだよ This is a kind of love

a kind of love / 超特急

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