株式会社 アナザースカイ 15
他にはー、第二の故郷、憧れの地。
といった捉え方も、するそうですね。
もうひとつの空。
実はわたしは、空はひとつだとばかり思っていたのですが、当然と言えば当然ですけれどね。
実はなどとドラマチックに仕上げる必要はありませんね。
見上げる空はひとつです。
ですが。空は、もうひとつの空はもしかしたら、自分でつくることが可能なのかもしれませんね。
大切な人を心に置いて見上げる空、
自分の人生のトピックとして今日を大切にしたいと思いながら見上げる空、
現在のチャプターが終わり新しいチャプターに一歩を踏み出した日に景気づけに見上げた空、
あの人の上にもこれと同じ空があると心を温めながら見上げる空、
大丈夫ちゃんと空はある。と、それぞれの思いを抱えて見上げる空は、もしかしたら。
誰かと、大切な誰かと見上げる空も。
大切な誰かがたった一人でも自分のなかに宝物として存在するなら、そのたった一人を思いながら見上げる空はきっと、もしかしたら。
もうひとつの空かもしれません。
そうですね。
もっとシンプルに、もっと単純に。
大切な宝物のような存在。その「存在」そのものが「もうひとつの空」と呼べるのかもしれません。
その存在を思うだけで心が温まり、支えられ、希望を抱き、つい上を向きたくなる。
『あなたは私に新しい空をくれた。』
そんな風に思えたら、それは、幸せ以外のなにものでもないのかもしれません。
第二の故郷として憧れを抱き、もうひとつの空を見上げることは、希望と呼んでもいい。そんな気が致します。」
唯一無二。
いま、アラタさんの頭上にある空は、万物全人類に平等に与えられている、みんなの空です。
けれど、
もうひとつの空は、アラタさんの、アラタのためだけの、アラタさんのためだけのお天道様を抱えた希望の空です。
もうひとつの空。
新しい空。
希望の空。
ワクワクした。
ほっこりした。
心のなかに灯火を持っているのだとしたら、その炎が、弱々しく、今にも消えそうに辛うじて火を保っていた灯火が、ひとまわり大きくなり、力強く燃えることを諦めない。諦めない。諦めない。諦めない。
ワクワクは、
これからの人生にワクワクする心はちゃんと私の中にある。私はちゃんと生きている。
たとえ今が絶望のなかだとしても、絶望のなかを生きていく余力はまだ、ちゃんと私の中にある。