株式会社アナザースカイ36

(あってる多分あってる)

在って当たり前の、暮らしと、自分と、生きるに纏わる数字や文字を、触れても痛みが無いであろう角のまろやかな明朝体で(もー、痛いのこりごり)思い浮かべ(166、70ほしかったー)(43、43、45切ったー)ると、頭を抱える両腕に(お願い薬早くきいてお願いします)念を込める。

(大丈夫大丈夫がんばれ自分)

うっすら覚える吐き気に(気のせいもー、気のせいだからまじに)気づいて気づかぬふりで自分の内臓を励まし続ける。(これに吐き気ともなったらヤバイて)

頭を余白なく、息継ぎの間がない陣痛のように痛みは続く。
果てのない痛み。
終わらないと予期してしまうことがごく自然に、当然であることとして続き続ける極めて安定した痛み。
刺すような、叩かれたような、そんな生ぬるい部類の痛みではなく「心臓がそこにある」かのように脳が鼓動する爆発直前の痛み。

息を、吸って長く吐く、吸って長く吐く。

きちんと呼吸が出来ていることを、きちんと働いている肺を頑張れと励まし、呼気に痛みが含有することを祈り、痛みをどうにかして体外に放出することを望む。


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