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特集「日本人のフライドポテト事情」

みんな大好きと言っても過言ではない「フライドポテト」。ファストフード店やファミレス、居酒屋のメニューに必ずと言っていいほどある定番人気商品だ。そして日本人のフライドポテトに対する拘りもすごい。

とある掲示板に「最強のフライドポテトは何か?」的なスレッドが立ち上がった。そこでは、「ポテトは皮付き」、「細くてカリカリのやつが好き」とか「この店のポテトが一番!!(有名ファストフード店のフライドポテト)」などといったような言葉が飛び交っていた。

本日は最近、マクドナルドでM・Lサイズの販売中止でも話題になったフライドポテトについて、フライドポテトの歴史から、日本のフライドポテト事情について語っていく。

①フライドポテト発祥の国は?

みなさんはフライドポテト発祥の国はどこかご存じだろうか?

ファストフード大国アメリカやフィッシュ&チップスが有名なイギリスを想像した人が多いと思うが、フライドポテトはベルギー発祥と言われている。

ベルギーでは「フリッツ」と呼ばれ、国民食としても愛されているフライドポテトは、1600年頃に誕生した。川で釣った魚を揚げて食べる習慣があるベルギーの農民達は川が凍る冬の間、魚の代わりに細く切ったジャガイモを揚げていた。これがフライドポテトの始まりとされる。

その後世界各国に移り渡った移民とともにフライドポテトも広がっていき、アメリカではフレンチフライ、イギリスではチップス、フランスではポムフリットと呼ばれ、日本には戦後アメリカから伝わった。

ベルギー人がフライドポテトにかける情熱は凄まじく、揚げた時の芋の美味しさを引き出すため、使用するジャガイモの品種は「ビンチェ種」と呼ばれる品種でなければならず、

・1つのカットポテトの幅は最低10ミリであること、

・必ず2度揚をすること、

・使用する油は牛脂であること、

・決して冷凍された芋は使わないこと、

・できるだけ紙製のコーンに入れて提供すること

など、ベルギー流のルールが存在する。また日本では塩をふりかけ、ケチャップと一緒に食べることがほとんどだが、ベルギーでは、マヨネーズもしくはマヨネーズをベースにしたソースをつけて食べることが多い。

さらにベルギーには「フリッツ博物館」があり、フリッツの魅力を世界中の人々に伝えており、国をあげてフリッツをUNESCO世界文化遺産登録に申請するほど、生活に根付いた食べ物で、ベルギー人にとってのフライドポテトはサイドディッシュの枠を超え、日々の生活に欠かせない食事となっている。

②フライドポテトの種類

フライドポテトは、カットする形状から名称が異なる。

米国産冷凍ポテトの輸入などを手がける企業の公式サイトによると、フライドポテトは(1)シューストリング

(2)レギュラーカット

(3)ウェッジカット

(4)ハッシュドポテト

(5)コーティング

(6)スペシャルカット

6種類あるそうだ。

( 私の文章では(4)のハッシュドポテトは世間一般でいうポテトと若干違う為、説明を省く。)

シューストリングは最もよく知られた形で、細長いのが特徴だ。カリッとした食感を楽しめる。

レギュラーカットは、シューストリングよりも少し太めのものでマクドナルドのポテトがこれに該当する。

皮が付いた三日月状のウェッジカットは、じゃがいも本来の味わいを存分に堪能出来、「サブウェイ」が採用している。

コーティングは、表面に味付きのバッター液(水や牛乳で小麦粉を溶いたもの)がコーティングしてあり、時間が経ってもサクサク感が持続する。

スペシャルカットは上記以外のカット方法を指す。例えば、ケンタッキーの商品「カーネリングポテト」のようにくるくると渦を巻いた「スパイラルカット」に、波状にカットした「クリンクルカット」、網目状の「ラティスカット」などがある。

「日本発フライドポテト」が世界進出

北海道にキッチンカーでフライドポテトを専門に販売する「ASOMBROSO(アソンブロッソ)」という企業がある。創業者の齋藤誠輔さんは小学校の教員を辞め、様々な事情でニュージーランドへ行き、そこでたまたま出会った「美味しすぎるフライドポテト」に衝撃を受け、フライドポテトをビジネスにしようと考えた。


「北海道産じゃがいも」を使ったこのフライドポテトは、多い時には1日40万円弱を売りあげ、フランチャイズ展開もしており、冷凍のポテトを海外にも輸出した。

今やフライドポテトは我々の生活にも根付き、日本産のフライドポテトが世界に進出している。いずれ日本のフライドポテトが世界を席巻するかもしれないのだ。

ちなみに私が好きなのは「ウェッジカット」タイプである。


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