看護師国家試験に向けた小児看護学 (予防接種編)
みなさん、こんにちわ。
元小児看護学非常勤講師のりょうパパです。
12月になり寒さもいよいよ本番を迎えてきましたね。
看護師国家試験へ向けて、少しでも看護学生のお役に立てればと考え記事を書いています。
小児領域ってマイナーなので成人領域と違って時間を割きたくないですよね?
どこを覚えたらいいかも微妙じゃないですか?
そこで、過去問の傾向を分析した結果をもとに簡潔に書きますのでお目通しする時間をいただければと思います。
今回のテーマは『予防接種』です。
2021年はコロナワクチン接種が話題になってましたので、テーマとして取り上げます。
予防接種の分類
①定期接種
・予防接種法に基づき市町村長で行われる。
・定期接種はA類疾病とB類疾病に分類される。
・A類疾病は主に『集団予防』『重篤な疾病』に重点を置いている。
→麻疹、風疹、結核、B型肝炎など
・B類疾病は個人予防に重点を置いている。
・A類は努力義務があるため、就業前や就業中に接種する仕組みを作っている。
②任意接種
・予防接種法に基づかない。
生ワクチンと不活化ワクチン
①生ワクチン
・ウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたワクチン。
・毒性を弱めたウイルや細菌が接種後の体内の増殖することで免疫力を高める。
・免疫を得られるまでに約1ヶ月を要する。
②不活化ワクチン
・ウイルスや細菌の感染能力を失わせた状態のワクチン。
・1回の接種では免疫力が高まらないため追加接種を要する。
・生ワクチンと違い、アジュバンドやワクチン構成成分があるため、接種後24時間以内の副反応が生ワクチンより起きやすい。
*補足*
アジュバンドとは、ワクチンの効果を高める補助剤。
不活化ワクチンの主な定期予防接種
・4種混合(DPT、IPV)
→D:ジフテリア P:百日咳 T:破傷風 IPV:ポリオ
・2種混合(DT)
→4種混合を4回接種してから2種混合を11歳〜12歳までに5回目として接種する
・Hib(ヒブ)ワクチン
→Hib感染症(主に細菌性髄膜炎)*Hib=ヘモ・フィルスインフルエンザ菌b型
・B型肝炎ワクチン
→B型肝炎 *2016年10月1日から定期予防接種へ導入された
・日本脳炎ワクチン→日本脳炎
生ワクチンの主な定期予防接種
・MR混合ワクチン
→M:麻疹 R:風疹
・BCGワクチン
→結核
任意の主な予防接種
・インフルエンザワクチン(不活化)→インフルエンザ
・髄膜炎菌ワクチン(不活化)→髄膜炎
*髄膜炎菌はアフリカ中央部やアメリカで多い起因菌である。日本では発症が少ないが、留学や海外勤務がある場合は接種対象をされている。
・流行性耳下腺炎ワクチン(生)→流行性耳下腺炎(おたふく)
幼児期に接種するワクチン
・MRワクチン→①1歳以上2歳未満 ②5歳以上7歳未満
・水痘(水疱瘡)ワクチン→①12〜15ヶ月 ②18ヶ月〜23ヶ月
・日本脳炎ワクチン→①②3歳 ③4歳 ④9歳
・4種混合→4回目が12〜23ヶ月
*大半が乳児期に接種するワクチンのため覚えるのが大変なため、幼児期をまずは覚えちゃおう!!
国家試験過去問
乳児の髄膜炎などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。
①日本脳炎ワクチン
②ロタウイルスワクチン
③インフルエンザワクチン
④麻疹風疹混合ワクチン
⑤Hibワクチン
解答 ⑤
この問題を考えると2016年から定期接種になったB型肝炎ワクチンは押さえた方が良さそう。
幼児を対象とする定期予防接種がどれか。
①DTワクチン
②ロタウイルスワクチン
③BCGワクチン
④水痘ワクチン
解答 ④
①は学童期 ②③乳児期
最後に
小児が苦手な方が国家試験対策として使えるように簡単に簡潔にポイントを絞って記載してあります。ですので、学校での小児看護学のテストには向かないのでご注意ください。深掘りした記事にすると、国家試験では不要な情報まで目に入ってしまうので今回はサクッと書いてます。
順次、他の小児領域の記事も載せますので宜しくお願いします。
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ではでは、国家試験合格に向けて一緒に進んでいきましょう。