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🇺🇸🇨🇦長期目線での【USD/CAD】トレードシナリオ[2024.11.03]


背景

長期目線でUSD/CADのトレードシナリオを立てるにあたり、米国とカナダの経済成長率金利政策インフレ率原油価格国際政治情勢などがUSD/CADの為替レートに影響を与える要因と考えます。
特に、カナダ銀行の利下げ原油価格の下落はカナダドルに下押し圧力をかける可能性があり、米国の経済指標や政策動向も注視する必要があります。

1.経済成長率:
アメリカとカナダの最新のGDP成長率とその予測

アメリカ

  • 2024年第2四半期GDP成長率:年率3.0%

  • 2024年通年予測:2.2%

  • 2025年予測:2.0%

  • 2026年予測:1.9%

カナダ

  • 2024年第2四半期GDP成長率:年率2.1%

  • 2024年通年予測:1.2%

  • 2025年予測:2.1%

  • 2026年予測:2.3%

2.金利動向:
FRBとカナダ銀行の政策金利の現状と今後の見通し

FRB(米連邦準備制度理事会)

  • 政策金利:5.25%

  • 今後の見通し:インフレ抑制のため、2024年末までにさらに0.25%の利下げ予想

カナダ銀行

  • 政策金利:3.75%

  • 今後の見通し:インフレ率の低下を受け、2025年までにさらに150bpの引き下げ予想

3.インフレ率:
両国の最新の消費者物価指数(CPI)とその予測

アメリカ

  • 2024年9月CPI:前年同月比3.7%上昇

  • 2024年通年予測:3.5%

  • 2025年予測:2.5%

  • 2026年予測:2.2%

カナダ

  • 2024年9月CPI:前年同月比1.6%上昇

  • 2024年通年予測:1.8%

  • 2025年予測:2.0%

  • 2026年予測:2.1%

4.原油価格:
最新の原油価格の推移と予測

  • 2024年10月時点の原油価格
    1バレルあたり約85ドル

  • 今後の見通し
    OPECプラスの減産縮小により、原油価格は下押し圧力がかかると予想

5.国際政治情勢:
米加間の貿易政策や地政学的リスクに関する最新情報

  • 米中関係
    米中貿易摩擦の影響で、世界の貿易構造に変化

  • カナダの移民政策
    カナダ政府は移民受け入れ数を削減する計画を発表しており、経済成長に影響を及ぼす可能性

6.市場のセンチメント:
リスクオン/リスクオフの動向や投資家心理に関する最新情報

  • リスクオン/リスクオフの動向
    中東情勢の不確実性が高まる中、投資家はリスクオフの姿勢を強めています。

  • 投資家心理
    原油価格の上昇がインフレを刺激し、投資家心理に影響を与えている

7.人口動態・移民政策:
カナダの移民政策や人口動態に関する最新情報

  • 移民政策の変更
    カナダ政府は2024年から2027年にかけて、移民受け入れ数を大幅に削減する計画を発表

  • 経済への影響
    カナダ銀行のマックレム総裁は、移民政策の変更がGDP成長率に影響を及ぼす可能性があると指摘


オプションデータの読み取り

短期(3ヶ月以内)

ストライク価格1.3441~1.4069においてデルタ値が0.35以上のオプションが取引されているため、
短期的には1.34~1.41の範囲で推移する可能性が高いと予測されます。

中期(6ヶ月以内)

6ヶ月満期のデータでは、1.3212~1.4096の範囲に集中しており、この間での価格変動が見込まれます。
したがって、1.32~1.41のレンジが予測されます。

長期(12ヶ月以内)

1年後のオプション価格から判断すると、1.2852~1.5181の広いレンジが示唆されていますが、特に1.33~1.41あたりが取引量の集中するエリアです。
これに基づき、長期的には1.33~1.42のレンジが中心になる可能性が高いと考えられます。


レンジのリピート自動売買戦略と
ブレイクアウト戦略

戦略概要

  • 現在の価格1.39付近を基準に、短期・中期レンジを中心に取引し、価格がレンジの上下限に近づいた際にエントリーを繰り返す自動売買戦略を構築します。

  • レンジの上限または下限を大きく超え、その動きが継続すると判断される場合、リピート戦略を停止し、ブレイクアウト戦略に移行します。

  • このリピート自動売買戦略とブレイクアウト戦略の組み合わせにより、相場がレンジ内で推移する限り安定的な利益を目指し、レンジを大きく超える動きにはトレンドフォローでの大きな利益を狙うことが可能です。

自動売買設定

  • レンジ内での小幅リピート取引が前提となるため、設定は「レンジ相場」に特化したもので構築。

  • 利益確定・損切りはシステムが自動で管理し、あらかじめ設定したレンジ外の動きが生じた場合にシステムがアラートを発するようにします。

想定レンジ設定

  • 短期(3ヶ月):1.34~1.41

  • 中期(6ヶ月):1.32~1.41

  • 長期(12ヶ月):1.33~1.42

売買ルール

買いポジション(ロング

  • エントリー
    レンジ下限(例:1.34)の±0.01(1.33~1.35)で買い。

  • 目標利益
    10~30 pips
    (0.0010〜0.0030)で設定。
    自動売買なので、こまめに利確し、次のトレードに備える。

  • 損切り設定
    下限を10 pips以上下回る場合、例えば1.32あたりで損切り。

売りポジション(ショート)

  • エントリー
    レンジ上限(例:1.41)の±0.01(1.40~1.42)で売り。

  • 目標利益
    10~30 pips
    (0.0010~0.0030)で設定。
    自動売買なので、こまめに利確し、次のトレードに備える。

  • 損切り設定
    上限を10 pips以上上回る場合、例えば1.43あたりで損切り。

注文の頻度とサイズ

  • 頻度
    想定レンジ内で小幅な変動が予測されるため、一定の取引量を維持しつつ、1日のエントリー頻度は5回程度。

  • ロットサイズ
    リスク管理のため、1回のエントリーでポートフォリオの1~2%に相当するサイズで注文。

ブレイクアウト戦略

戦略概要

ブレイクアウトが発生すると、大きな値動きが期待されます。
この場合、トレンドフォローを基本とし、相場が新しい価格帯で推移することを見越して利益を伸ばすことを目指します。

リスク管理

  • リピート戦略時
    1回のトレードでの損失をポートフォリオ全体の1~2%以内に制限し、損失が一定以上に達した場合は取引を停止して見直す。

  • ブレイクアウト戦略時
    大きなトレンドに乗ることを前提としつつ、各エントリーポジションごとにポートフォリオの2~3%を超えないように管理。

ブレイクアウトのエントリー条件

上方向へのブレイクアウト
(1.42以上での推移が確認された場合)

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