【対抗戦アリーナ】デッキ研究①
ブルアカの二次創作デジタルカードゲーム「対抗戦アリーナ」にハマっています。同人ゲームとは思えないクオリティで、ブルアカが好きで頭を使うゲームに抵抗がなければ非常におすすめです。
https://misono-michive.booth.pm/items/4699544
サービス開始直後ということもあり、まだまだ研究できていない部分も多いのですが、今回は自分の思考整理を兼ねて幾つかデッキを投稿しようと思います。まだ遊んだことがなくて「ゲーム自体のことを詳しく知りたい!」という方は、弓川さんのnoteを以下リンクからご確認ください。
■デッキを組む上での基本的な思想
まず、先行体験版のカードプールにおいては<阿慈谷ヒフミ>・<伊草ハルカ>など3コストに強力な生徒が多く、1ターン目でその生徒たちを出撃できるかどうかでパフォーマンスに大きく差が出る印象です。また、2ターン目・3ターン目には各学校のメインギミックとなる強い動きが存在しているため、最初の数ターンでの展開で劣ってしまうと、ほぼ決着がついてしまうという状態になりがちです。
上記を踏まえ、
・各デッキにおける初動の強い動きを明確にする
・初動の再現性を高めるための構築の工夫
の2点は自分がデッキを検討する上で意識するようにしました。
また、ルールの性質上基本的には同一生徒は最大枚数の4枚積んだ方が強く、かつ安定するので、採用枚数を減らす場合は「なぜ減らすのか?」に対して明確な理由を持つ必要があると考えています。
「対抗戦アリーナ」ではシャーレによる生徒の確定サーチが強力なので、あまり考えなくても強い動きは成立しやすいです。ただ、採用シャーレのトータル枚数・生徒の採用枚数などの細かい調整によって「毎試合安定して自分の動きを再現できるか?」にはかなり差が出る印象を受けたので、この点を踏まえつつ、自分が使用しているデッキについて紹介していきたいと思います。
■便利屋68軸
便利屋68軸の専用シャーレ《アウトローの流儀》を用いた、早期ターンでの高スタッツ押しつけが非常に強力なデッキです。先攻3ターン目でゲームが終結することもざらにあり、先行体験版のカードプールにおいて頭一つ抜けたパワーを感じるデッキとなっております。
こちらで貼っているデッキでは、便利屋軸を試す中で気付いた2つの課題点を解消するべく、ややグッドスタッフぎみのアプローチを採用しました。
①2ターン目(4コスト)での強い動きが存在しない
⇒<才羽モモイ><才羽ミドリ>ギミックの採用
1ターン目(3コスト)においては<伊草ハルカ>、3ターン目(5コスト)においては<陸八魔アル>が非常に強力な動きとして存在しますが、その間を埋める2ターン目(4コスト)を担うのが、便利屋軸内だと<鬼方カヨコ>のみとなっており、やや心もとなく感じました。理論値だと2ターン目に《アウトローの流儀》を使用して<鬼方カヨコ>と<陸八魔アル>を出撃させることも可能ではありますが、その場合だとリソースをほぼ使い果たしてしまい、返しのターンで一気に苦しい展開になってしまいます。
その穴埋めの役割として<才羽モモイ><才羽ミドリ>を採用することで、
・1T⇒<伊草ハルカ>or<阿慈谷ヒフミ>
・2T⇒<才羽モモイ>&<才羽ミドリ>
・3T⇒<陸八魔アル>+《アウトローの流儀》
という流れが実現でき、途中で手札を伸ばすシャーレによってリソース増やしながら、強い動きを継続して押し付けることが出来るようになりました。
②初動における再現性の担保
⇒《イタズラ★ストレート》の採用
1ターン目から最速の特定の生徒を押し付けていく事が非常に重要な便利屋68軸ですが、部活サーチの《unwelcome school》だけでは十分な再現性が担保できておらず、トップの引きに左右されがちな印象を受けました。
そこで、学校を跨いだサーチである《イタズラ★ストレート》を採用することで
・1ターン目の強い動きである<阿慈谷ヒフミ>
・2ターン目の強い動きである<才羽モモイ><才羽ミドリ>
・3ターン目以降で使う便利屋軸の生徒
の4枚を確定でサーチできる構成を取り入れました。これにより初動の安定感向上が見込めています。
また、《クラフトチェンバー/ジェネレート》も込みで手札を増やすシャーレを10枚採用しているので、《アウトローの流儀》を絡めた押しつけのあとも、<鬼方カヨコ>のドロー効果込みで手札を維持しやすく、継戦能力も改善されました。
■対策委員会軸
専用シャーレの《失ったもの、手放さなかったもの》のパワーが凄まじく、6コスト以降の2人同時に対策委員会の生徒を出撃できるタイミングから一気に強い盤面を形成することができるデッキです。
<砂狼シロコ>と《ドローン召喚:火力支援》によって序盤の盤面処理もスムーズに実施でき、<十六夜ノノミ>によってリソースも潤沢に確保できるため、序盤から終盤まで安定したパフォーマンスを発揮できます。
今回の構築においては、以下の調整を取り入れました。
・初動の再現性を高めるための《イタズラ★ストレート》採用
サーチ総数は少なめですが、対策委員会軸は順当に回るとどんどん手札が溢れるので、1~2枚サーチで十分強いです。
・手札を増やす札の9枚目として《クラフトチェンバー/ジェネレート》採用
8枚だと初動で手札を増やすシャーレが欠損する確率がやや高いと感じたので、ピンポイントでの出撃に限られがちな<奥空アヤネ>を1枚減らしてリソース札にしました。
対策委員会軸は回りだすとリソースが潤沢になり、むしろ減らす方が難しくなるので、ここのバランスは検証の余地がありそうです。
個人的には、《クラフトチェンバー/ジェネレート》込みで10枚ほどあると初動での事故は抑えられそうで、8枚だと若干初動の事故が目立つかな、ぐらいの印象を持っています。今回は後述の<鬼方カヨコ>を採用する価値が高いと感じたので、妥協という形で1枚のみの採用としています。
・<鬼方カヨコ>の採用
《失ったもの、手放さなかったもの》で強い盤面が形成出来た後に、相手の生徒を疲労させてゲームを決定づけるために1枚採用しています。策委員会軸のミラーにおいては、お互いが<失ったもの、手放さなかったもの>を打ち合うと生徒の処理が双方とも出来なくなるので、その局面への回答としても優秀です。1枚採用ではありますが、《イタズラ★ストレート》から初動の<阿慈谷ヒフミ>と一緒にサーチできるので、使いたいシーンではおおよそ手札に持ってくることが可能です。
その他
このデッキを回す上で1点気を付けたいのは、手札枚数の管理になります。
<砂狼シロコ>や<十六夜ノノミ>の効果によって手札を減らさずにサイクルすることが出来るのですが、そうであるが故に手札が上限枚数に近いことが多く、正しく手札を管理しないと、ターン開始時のドローで一番引きたいはずの《失ったもの、手放さなかったもの》を引き込めないという事態になってしまいます。
若干特殊なプレイではありますが、以下を意識すると少し改善が見込めます。
・序盤の《unwelcome school》でのサーチ枚数を吟味する
特に直近のターンで<砂狼シロコ>+《ドローン召喚:火力支援》を使う場合、2ターン先以降の手札枚数まで意識してサーチ枚数を絞るプレイが有効です。
・<十六夜ノノミ>とセットで対策委員会生徒を出撃させるときのプレイ手順
一緒に出撃する生徒を先にプレイすると、1枚ドロー数を減らせます。
■ゲーム開発部軸
現環境の2ターン目最強ムーブといって過言ではない<才羽モモイ>+<才羽ミドリ>に加え、《時計じかけの花のパヴァーヌ》による<天童アリス>の直接出撃で一気に攻勢に出る、早期決着を得意とするデッキです。
ゲーム開発部生徒の特徴として、他のゲーム開発部とセットで出撃している場合はデッキから自動で神秘解放できるという効果があり、1ターン誰かが生き残ると一気にとんでもない盤面を形成することが可能です。
こちらの画像のデッキでは、純正のゲーム開発部ギミックに以下の要素をプラスしています。
・1ターン目の動きの補強として<阿慈谷ヒフミ>の採用。<花岡ユズ>とセットの8枚体制で1ターン目から高い確率で動き出しが可能です。
・中盤以降重要になる《時計仕掛けの花のパヴァーヌ》・《世界の法則が崩壊します!》を探しに行くために《クラフトチェンバー/ジェネレート》を2枚採用
・《世界の法則が崩壊します!》で処理できない生徒に対して有効な<鬼方カヨコ>の採用。
特に、<阿慈谷ヒフミ>と<鬼方カヨコ>を採用することで《イタズラ★ストレート》のバリューが非常に高くなります。ゲーム開発部はミレニアム生なので、<阿慈谷ヒフミ><鬼方カヨコ><才羽モモイ><才羽ミドリ>の4枚サーチが可能と《unwelcome school》と同じ枚数をサーチすることができ、非常に強力です。
<才羽モモイ><才羽ミドリ>のインパクトが強くやや前半に重きを置いたデッキコンセプトではありますが、《世界の法則が崩壊します!》での盤面制圧能力が凄まじいため、ある程度は対面の強い動きにも対応が可能です。
また、各キャラが神秘解放でLV3に到達するとずば抜けた追加効果を発動できるので、ハンドからLV3到達を実現しやすくなる《私の大切なお姫様に何してるの!》を試験的に1枚だけ採用しています。まだ十分に試せていないのですが、LV3になるとシャーレの2枚プレイやコストを踏み倒しての生徒出撃など、結構とんでもないことが出来るので、デッキをそこに寄せていくのもアリかもしれません。
■補習授業部軸
補習授業部軸ですが、なんといっても《私たちの、青春の物語を》という専用のシャーレが唯一無二のターンスキップ要素を持っているのが特徴。このカードの発動条件を満たしていると<浦和ハナコ>のエンドフェイズ時効果で2枚目以降の《私たちの、青春の物語を》を確定サーチできるので、4ターン連続で自分のターンを繰り返すことができます。つまり、《私たちの、青春の物語を》をプレイすること=勝ちとなり、そこに全てを賭けるデッキになります。
補習授業部軸については個人的にまだベストな構成が見つけられていないのですが、「盤面に補習授業部の4人が揃うまで耐えきる」という一貫した指針があるので、そこに対してどのようなアプローチを取るのが正解かを突き詰めていく形になりそうです。
個人的に研究しているのは、以下の2パターンです。
①除去スペルを多投し、完全にコントロールに回るアプローチ
自分が補習授業部を触り始めた当初、真っ先に思いついたのがこちらの型でした。《intulit mortem》や《セイなる手榴弾》らの除去EXを補習授業部のメンバーとセットで使いながら中盤をしのぎ、6コスト以降から盤面に残った生徒とセットで4人を揃え、《私たちの、青春の物語を》を決めるのが大まかな動きとなります。
こちらの画像では<砂狼シロコ>をタッチで採用しております。序盤の盤面処理を単体で担える他、このデッキにおいてはサーチ効果で《intulit mortem》や《セイなる手榴弾》を手札に加えることも出来るため、見た目以上に使い勝手のいい生徒です。ヒフミとシロコがデッキ内で共存しているのは、何だか本編を思い出すようでエモさもありますね。
②序盤に強い生徒を採用し、盤面でアドバンテージを取って条件達成を目指すアプローチ
①ではEXによる受け切りを狙っているのに対し、こちらの②では<才羽モモイ><才羽ミドリ>を採用することで、序盤からある程度盤面で戦うことも意識した構成になっております。
そもそも補習授業部デッキにおいては、序盤性能の高い<阿慈谷ヒフミ><白洲アズサ>が自然に最大枚数採用できるので、これらを駆使してボードで優位を取り、相手の処理漏れからの《私たちの、青春の物語を》に繋げるというのがこの構成の思想になります。
こちらの構成だと、《イタズラ★ストレート》をデッキに組み込むことが出来るので、動きの再現性が高いのも魅力的です。
総じて、補習授業部に関してはデッキとしての明確なゴールがあるため、どうすればそこに一番到達しやすいか?を吟味していくのが鍵になりそうです。
■おわりに
今回はデッキを4つ掲載しましたが、どれもまだまだ研究が煮詰まっておらず、細かな調整によってかなり出力が変わってきそうな予感があります。
ただ、このような未完成の状態でもnoteで発信したのは、ひとえに「対抗戦アリーナがめちゃくちゃ面白いので、もっと盛り上がってほしい」という想いが強くあるからです。
「対抗戦アリーナ」は非常に面白いのですが、同人ゲームということでまだまだ人口も少なく、Twitter上で出回っている情報もあまり多くはありません。個人的にも「他の人がどのようなことを考えてデッキを構築してるのかもっと知りたい」とここ数日思っていたので、じゃあまずは折角だし自分がやってみるか、ということで今回の記事の投稿に至りました。
ここまで読んでくださった皆さんに1ミリでも参考になる部分があれば、非常にありがたい限りです。
今回はサンプルデッキから派生する形での調整になったのであまり触れられていませんが、「対抗戦アリーナ」は確定サーチが強いカードプールの性質上、各学校の生徒を織り交ぜたハイブリッド形式のデッキも成立しやすくなっています。
今後研究が進むと、斬新なデッキタイプも出てくるのではないか?という期待がありますので、自分もこれから色々と試す予定です。
また何か発見があればnoteを投稿しようと思います。それではまた。