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チャリ駒形の東京湾奥河川シーバスパターン-5月編

意外な盲点!? 小河川河口域のトウゴロウイワシパターン

東京湾奥河川を主戦場にシーバス歴20年超のチャリ駒形が過去の経験と実績を基に月毎の湾奥河川シーバスの攻略法を解説。5月編は、河川では盲点的なベイトパターンを紹介してくれた。攻略のキーとなる小魚がトウゴロウイワシだ。

5月の東京湾奥河川は、例年でいうと4月の攻め方と変わりません。小河川や運河でバチ、アミ、ハクの3種混合ベイトパターンが有効で、とくにバチとハク。引き続き4月編の記事を参考にしていただけます」

4月と5月で違いがあるとすれば?

「うーん、ちょっとレアなパターンになりますがトウゴロウイワシですね。ニシン目のイワシ類とは別物のトウゴロウイワシ目の小魚で、シーバス釣りでは海のベイトフィッシュとして知られていますよね」

海の小魚が河川に入ってくる?

5月頃はハク(ボラの幼魚。全長2~3cm)くらいのサイズのトウゴロウイワシの幼魚が、群れで小河川や運河の河口域に入ってきます。ハクとトウゴロウの区別がつかないで、気づかない人も多いと思います」

では、ハクとトウゴロウイワシの幼魚も見分け方は?

トウゴロウは、ハクほどビカビカと光りません。あと外敵に対して警戒心が強いのか、シーバスの気配があると群れ全体が激しく動いてパニック状態になりやすいです。トウゴロウが小河川や運河の河口域の岸沿いに溜まるのは、外敵から身を守るというのも理由の一つだと思います」

5月は、4月の攻略法+トウゴロウイワシパターンで決まり?

「ただ、トウゴロウは居るときと居ないときの差が激しい。まずは4月のパターンで攻めて、不発のときにトウゴロウを探すというのがおすすめです。小河川や運河の河口域でハクやバチと一緒に居るケースも多いですし」

ではトウゴロウイワシパターンの釣り方は?

「狙うタイミングは、夜の満潮上げ止まり前や下げっぱながベスト。上げの流れがゆるむとライズがはじまって、下げっぱなでボイル連発ということもあります。ルアーは無風ならワンダースリム70ライトF。漂わせるくらいゆっくりと巻いて細い引き波を出します。というのもトウゴロウは逃げ回るときに水面に細い筋を出す。そのイメージです。ハクも居て、ベイトフィッシュに付くシーバスの数が多いときはワンダー60をゆっくり巻いてアピールするのも有効です。逆にボイルしているのに何を投げても反応しなければ、マイクロベイトパターンで最強のワンダージョイント58。トウゴロウのときは、引き波を出すように巻くと強いです。満潮上げ止まり前と下げはじめをトウゴロウパターンで楽しんで、下げの流れが効きはじめると今度はベイトがバチに変わるケースも多い。4月同様、サーフェスワンダースーパースリム100ワンダースーパースリム135ライトなどバチ用ルアーも忘れずにお持ちください」。(本文中敬称略)

5月の東京湾奥河川 推奨ルアー
ワンダースリム70ライトF
ワンダー60
ワンダージョイント58
サーフェスワンダースーパースリム100
ワンダースーパースリム135ライト
※4月編の推奨ルアーも引き続き有効です。

トウゴロウイワシは逃げるときに水面に細い筋を出す。ワンダースリム70ライトFも細い引き波を出すように巻くとシーバスが反応しやすい。
「トウゴロウは水面付近でぼーっとステイしていることも多い。ワンダースリム70ライトFを投げて糸フケを巻き取る程度の放置もけっこう出ます」。

記事 双木直行
写真 チャリ駒形

マイクロベイトパターン:3~6月
ボラの稚魚、稚鮎などの群れが河口や港湾で回遊する事。

稚アユパターン:3~5月
アユは10~12月に川で産卵する。孵化した稚魚は川の流れで海まで流され、海で3cm前後まで成長すると徐々に河口付近に集まり、群れで遡上を始める。

ハクパターン:3~6月
ハクとはボラの稚魚が2cm前後まで成長し沿岸へと接岸してくる状態の事で、日本全国どこでも発生する。

イナッコパターン:5~8月
イナッコとはボラの稚魚が3~7cmまぜ成長した状態の事で、河口付近で鼻先を浮かべて泳いでいる。

イワシパターン:5~10月
春から秋にかけて漁港や河口などに接岸し、バチ抜けやイカパターンが終わる7月、8月が一番効果的。

アミパターン:12~6月
アミとは1cmにも満たないヨコエビやイサザアミなどのプランクトンの事。汽水域の河川や河口付近で多く発生する。

バチ抜けパターン:12~6月
バチとはゴカイやイソメの総称で、満月の大潮の夜に地中から抜け出し産卵のため水中をただよう。
東京湾
2~3月 河川のバチ抜け
4~5月 港湾部のバチ抜け

イカパターン:5~8月
春から夏のサーフや夜の漁港、常夜灯周りの20cm前後のアカイカやスルメイカを捕食するパターン。

イカナゴパターン:
サーフや河口などの砂地に生息している。夜は砂に潜り、日の出とともに砂から出てくる。全国どこでも。

エギング:春イカ5~7月、秋イカ9~11月
オカッパリエギングはアオリイカがメイン。アオリイカは1年でその生命を終える年魚(年魚)。春に岸から近い海藻帯に産卵・孵化、夏から秋にエサであるイワシやアジ、エビやカニを求めて沿岸部全域を回遊し100g以上に成長。冬に大型化し、また春の産卵シーズンを迎える。春は産卵をする大型イカが狙え、秋はその年に生まれた小型のイカが数釣れる。基本釣り方はシャクって待つだけ。シャクって誘い、フォールで抱かす。

メバルプラッギング:12~5月
ライトプラッガーの真骨頂!!冬から春先にかけて、表層を意識して上を見上げて漂うメバルを、足場の良い漁港・河口、常夜灯周辺でプラグルアーで楽しむ釣り。

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