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迷走の日々:イメージングを使ってみて

治療院Aでの効果がいまいちでがっくりきていた2019年の初夏。カウンセリングの仕事中にも口元がゆがんだり、でもおでこはつりあっがたりといった勝手な顔の動きにぎょっとするクライエントさんの表情もみてとれたし、痙攣が首や喉元まで及ぶとしゃべりにくさも感じた。

なにしろこの頃には、誰かと出かける=顔面痙攣がどんな調子か、を考えずにはいられないばかりか、顔面痙攣を恐れて出かけるのをキャンセルすることを考えるようになってきていた。楽しみにしていたお兄ちゃんのToffyのクラスの親睦会も、行くのをやめようか、、と真剣に考え始めた時は、「ひきこもっていくってこんな感じか」と客観的に眺めつつも気分がどんよりとしたものだった。

もっともそこでどんよりして終わらないところがまぁ私の良いところでもあろう。「顔面痙攣に私の人生をコントロールされたくない!」と沸々とわきでる思いから踏み込んだ何かをしたかった。とはいえ手術もボトックスもまだまだ心の準備はできていない、、、そこでふと思いついたのがイメージングである。触れている顔面神経と血管が引き離されるイメージを毎晩思い描いて寝ることにしてみた。イメージするといっても具体的に顔面神経とふれている血管がどの辺にありどう触れているのかがわからない。MRIを見せてもらってもピンとこなかったし、空間認知が苦手な私は紙面上で見せられてもそれが脳内でどういう位置付けなのかが理解できない。というわけでかなりいい加減ではあるが、セリフ(“顔面神経と血管に隙間ができます”)と共に隙間ができるイメージを描いて寝てみたのである。

するとなんと!不思議なことに翌日は自覚できるような痙攣が起きなかったのだ。毎晩それを1か月以上続けただろうか。どういうわけか顔面痙攣がほぼぴたりと止まったのである。まだコロナ前だった当時は友人たちとのランチのたびに、その経過を話してはいかにイメージングが有効であるかと口角泡をとばして語っていたと思う。

その後毎日それを続けていたらどうだったのか、今ではわかる術もないが、1か月以上痙攣がなかった私はすっかり気をよくしてイメージングをサボり始めた、そして、やはり、というべきか痙攣は見事に舞い戻った。またあわててイメージングしてももう痙攣が治ることはなかった。治るどころかパワーアップしてしまったのである。もちろんイメージングによって痙攣がパワーアップしたのではない。顔面痙攣は時間と共に悪化する病気なので時の流れによってパワーアップしてしまったのだ。

イメージングをしなくてもたまたま痙攣が起きない時期だったのか、イメージングをしていたからあの夏を快適にのりきることができたのか。顔面痙攣のブログを読んでも痙攣が和らぐ時期というのを一定期間経験されている方も多い。だから余計期待してしまうのだ。「もしかしたら自分は例外かもしれない。自分だけは自然治癒できるかもしれない」と。

イメージングのおかげかどうかは別として、2019年の夏、まだコロナ渦などという概念も存在していなかった頃、顔面痙攣にコントロールされることなく仕事ができ、ランチに盆踊りに旅行に、色々と楽しむことができたことは確かだ。

いずれにしても更にパワーアップした顔面痙攣をもてあました私、いよいよボトックスかはたまた手術か、と思うところを、私は別の鍼灸院をトライすることにしてしまった。別の記事にも書いたポジティブすぎる鍼灸院Bである。この鍼灸院Bはホームページを見ても少し怯む内容であり、私のなかでは、ステップアップ先の鍼灸院という位置付けであった。とにもかくにもこのコロナ前の秋からコロナ渦となる2020年春ぐらいまで再び鍼治療のお世話になったのであった。この頃には友人の知り合いの先生に遠隔気功をしていただいたり、ありとあらゆる周波数のヒーリングミュージックを聞いたりと、毎日何かしらに取り組んでいた。

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