アメリカロースクール入門 

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私は都内の高校から、アメリカの大学、その後アメリカのロースクール(JD)卒業し、現在日本で弁護士として働いている。アメリカ(正確にはニューヨーク)の弁護士として働いていると、日本の弁護士でLLMをとった人又はとろうとしている人が結構多い割に、そもそもアメリカのロースクールがアメリカ人(JD組)にとってどんなものかに関しての情報が日本語で少ないことに気づいた。例外は、阿川尚之の「アメリカンロイヤーの誕生」とダグラスフリーマンの「リーガルエリートたちの挑戦」くらいだが、若干outdated 感はあるし、そもそも本なので長いし、書きづらい正直な温度感みたいなところが書いていない。LLM体験談や受験ガイドがあっても、これらはかなりLLMに特殊な体験談として書かれていることが多く、「ん?」みたいな物事の捉え方、発信の仕方が結構あった。この記事ではそもそもアメリカ人にとってロースクールがどんな位置付けなのか、JDとはなにか、JDからLLMがどんな風に見えているのか つまり、LLMに関して、LLMを経験した内部からの観点ではなく、JD組からLLMがどんな風に見えてるか、ロースクールがどんなものなのか について正直に思うところを書いていく。 

まず、そもそも、アメリカのロースクールでとれる学位としてJD、LLM、SJD、並びにPhDがある。アメリカの弁護士はJDという三年間のプログラムをとって卒業後に三ヶ月ほど勉強して司法試験を受けるというのがほぼ例外なく皆辿る道だ。LLM及びSJDは外国人用の学位であり、LLMは1年、SJDは2-5年かかることが多いようだ。PhDはエールが始めたJDを持ってるアメリカ人弁護士がアカデミアにいくためのポスドク的な位置付けで始めた学位であまり一般的でなく、そもそも設置してる学校も少ない。まとめると、JDは学部卒業したアメリカ人がやる3年のプログラムで、LLMは外国人用の一年のプログラム。ちなみにアメリカでは学部では基本的に法律を専攻する人はいない(専攻として法律がある大学が極めて少ない)。自分はJDだったのでよく知らないが、LLMを終了すると、ニューヨーク州の司法試験を受けれるみたい。(アメリカは弁護士資格は州ごと)。 私は学部も大学で、学部では留学生も結構いた(10-15パーセントくらい。これはアメリカの学部では一般的)が、JDでは留学生が異様に少なかった。多分2-3パーセントくらいだと思う。

自分はT14/15と言われるトップ校(の中ではランキングでは下の方くらいのところ)のJDに学部卒業後に入り、一応成績も良く、後述するローレビューにも入って活動していた。(課金部分でもう少し詳しく自己紹介/自分についての情報をしるす。)

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